ファゴットの独特の音色が北一条教会の礼拝堂の空間に響き渡った。木管楽器の特徴である柔らかな響きは、耳に優しく届きお昼休みのひと時を心豊かに過ごすことができたひと時だった。

※ 北一条教会のコンサートでは座席後方の2階バルコニーのパイプオルガンとその横にファゴット奏者が立った形で演奏されます。
札幌北一条教会の昼休みコンサート「秋季シリーズ」の第2弾が昨日(10月6日)お昼に開催された。今回のゲストはファゴット奏者の石黒玲さんと、オルガン奏者の大澤あすかさんのデュオだった。
演奏された曲目は次のとおりである。
◇ F.シューベルト/セレナーデ
◇ G.2フォーレ/シチリアーノ
◇ J.S.バッハ/無伴奏チェロ組曲1番より「プレリュード」
◇ J.アラン/ドリア調のコラール
◇ J.S.バッハ/管弦楽組曲第2番より「ヴァディネリ」
◇ L-N.クレランボー/「第2旋法による組曲」より プラン・ジュ
◇ G.フォーレ/夢のあとに
◇ R.アーン/クロリスに
以上の9曲だったが、うちアランとクレランボーの曲はパイプオルガンの独奏だったが、他はファゴットがリードしてオルガンが伴奏するという演奏形態だった。
曲名を一覧すると私のようなクラシック初心者にはほとんどが初耳の曲だった。その中で1曲目のシューベルトの「セレナーデ」は何度も聴き慣れた曲で懐かしさを覚える一曲だった。また、2曲目の「シチリアーノ」もその主旋律はイタリアのシチリア島を想い出させるような音色が印象的だった。
また、7曲目の「夢のあとに」はファゴットの柔らかな低音が耳に心地良く、いかにも恋する人の心情を表現したように聴こえてきた。
調べてみると、ファゴット奏者の石黒玲さんは札幌市内外で演奏活動を展開しているアンサンブルグループ “奏楽” に所属して活動しているという。“奏楽” の演奏会に時折り顔を出している私にとっては、あるいはまた石黒さんの演奏を聴く機会があるかもしれない。

※ ファゴット奏者の石黒玲さんです。
ふだんあまり聴く機会のないファゴットのソロ演奏を聴くことができた札幌北一条教会の「昼休みコンサート」だった。