少し業界ネタで恐縮である。富山の小児科医とも話題になったが抗菌薬の使い方である。慢性副鼻腔炎で長期間、マクロライド系の抗菌薬が延々と処方されていることが最近よくある。これは絶対世の中に耐性菌を作っているだろうなと思っていたが、彼曰く「MICに満たない濃度であれば長期間投与しても耐性菌を作らない(と言った趣旨だったか?)」のだそうだ。半ば煙に巻かれたようであったが、翌々日の医師会の小児医療講演会では、これが原因で今ではクラリスロマイシンは肺炎球菌にほとんど感受性がないといっていた。やっぱり抗菌薬の長期連用は耐性菌をつくったり、菌交代現象を起こすというのは間違いなさそうである。現在マクロライドは百日咳とカンピロバクターの一部にしか効かないのだそうだ。あな恐ろしや。