吉田クリニック 院長のドタバタ日記

日頃の診療にまつわることや、お知らせ、そして世の中の出来事について思うところ書いています。診療日には毎日更新しています。

談志師匠のこと 番外編 その1

2011年12月26日 06時37分23秒 | インポート

 指導医セミナーの講演に師匠を頼んだ際、カバン持ちで若いお弟子さんが会場に同道した。別室で師匠が自分の教授と談笑している間、控え室でそのお弟子さんと自分は2人になる機会があった。黙ってイスに腰掛けて静かにうつむいている。自分から喋りだすような人ではなさそうだ。若手落語家が寡黙じゃ洒落にならないが、師匠と同道しているので分をわきまえているのだろう。こちらから切り出した。「師匠はいつもあんな調子で人と接するのですか?」 するとお弟子さんは鳩が豆鉄砲食らったような顔で「は? あんな? どんなでしょう?」と答えた。やはり同道させるお弟子さんだけあって口がかたそうだ。「いやぁ、お弟子さんにいろいろ理不尽なことを申し付けたりしますか?」と私は続けた。しかし質問した後で自分はしまったと思った。随分失礼な質問だった。尊敬する師匠に「理不尽」も何もない。ところがお弟子さんはこう答えた・・・。