ついこの間、朝の診療時間前に電子カルテを起動させようとしたら、急に立ち上がらなくなった。6年目にして初めてのことである。「急に」といったが実は最近起動するとき不安定であったのであるが、再起動かけると問題なかったのでそのままとしていた。そしてエラーメッセージがでてきたのであるが、「まあまた再起動かければなんとかなるだろう」とタカをくくっていた。何回かはそれで凌げたのであるがついには再起動にても画面には何も映らなくなってしまったのである。そうである。まさにこれがPCの精密機器たる所以なのである。自分用のPCならなんとかリカバリーの方法もあるのだが、電子カルテの情報は極めて大事である。これがパーになったら大事な個人情報の喪失になる。紙のカルテ時代は検索・保管作業こそ大変であるが、PCのようにデータが使えなくなるという不具合はない。ディスプレイ画面は真っ黒であったが、自分の目の前は真っ白になった。すぐに電子カルテ会社に連絡してリカバリー方法を電話で伝えてもらった。なにしろ電子カルテが使えなければ診療できない。これが電子カルテの最大の弱点なのだと今になって気が付いた。<o:p></o:p>