吉田クリニック 院長のドタバタ日記

日頃の診療にまつわることや、お知らせ、そして世の中の出来事について思うところ書いています。診療日には毎日更新しています。

救急搬送 その3

2016年06月02日 06時07分41秒 | 日記
 まあ、帰宅直後に倒れて救急病院に搬送された場合、既往歴や投薬内容の確認がその病院からあるのでその時点で「ああ、見落とした」ということがわかる。
 今までそのような情報確認が救急病院からなされたことはないので結果的には重大疾患の見落としはないであろうと想像できるのである。
 見落とをしたら生命危機に陥る疾患の来院頻度は決して高くはないが、もし見落としたら言い訳はできない。

 もちろんこちらから紹介する時は確診ではなく疑診なので、もしかしたら実は軽症である可能性もあり、搬送先の病院で
「また吉田クリニックかよ~、いつも重症といいながら軽症でたいしたことないの送ってくるなぁ~」
と言われていることも想像できる。

 はい分かります、その気持ち。自分が大学病院の救命センターに勤務していた時は紹介患者で、ほとんど帰宅させられるような軽症患者が時に「重症」と称し紹介搬送されてきて、いつも「そう」思ったものですから。
 いやはや開業して大きな検査機器がないと自分の勘だけがたより・・・。
 Over triage(軽症を重症の状態と過大に評価してしまうこと)になっても勘弁ねー。