吉田クリニック 院長のドタバタ日記

日頃の診療にまつわることや、お知らせ、そして世の中の出来事について思うところ書いています。診療日には毎日更新しています。

集団食中毒マニュアルを改訂 その3

2016年06月22日 06時00分05秒 | 日記
 これだけ感染には注意を払っているつもりの自分でも感染してしまう感染力の強いウイルスなのであるから、医療従事者以外の人や部署においては、はたして「排便後の手洗い励行、トイレの消毒」だけで十分感染が阻止できるとでも思っているのだろうか? 
 自分は神経質になるほど感染防御をしているつもりが、大抵毎年冬に感染して(させられて?)しまうのである。 
 やはり食品を扱うところの現場では「大便するな」というのは、むちゃくちゃ人権問題ではあるが、そこまでしないと感染防御することは難しいものと考えている。


 まあ普通の便ならとりあえずは感染源にはなりえないであろう(健康保菌者もいるが)。感染の可能性が高いのは下痢をしている状態が怪しいのである(もちろんただの急性腸炎もあるが)。
 とりあえず下痢をしている場合にのみ給食センターでの排便を禁止し、早退させればいい。たしかに給食センターでは全員大便するなというのは行き過ぎであると思う。しかしどこでラインを引くかは広めに引いておかないと感染の確実な防御は難しいのである。

 今回、給食センターでのマニュアルが外野から「行き過ぎ」といわれたらしいが、それほど行き過ぎだと自分は思わないのである。
 「羹に懲りてなますを吹く」ということわざもあるが、なますを吹くくらいでないとノロの感染予防は難しいと思うのだが・・・。