吉田クリニック 院長のドタバタ日記

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集団食中毒マニュアルを改定 その1

2016年06月20日 06時15分40秒 | 日記
毎日新聞より抜粋
 福井県若狭町で5月下旬、ノロウイルスによる集団食中毒があり、食事を調理した同町給食センターが、調理員の勤務時間中の排便を今後禁止するよう「衛生管理マニュアル」を改定したことが分かった。再発防止に向けた衛生面での改善の一環だが、過剰ともいえる労働現場への規制に、専門家からは疑問の声が上がっている。
 センターは8校の小中学校の給食を調理しており、先月21日から給食を食べた教職員や児童生徒が相次いで食中毒を発症。6月4日までに計363人がノロウイルスに感染した。センターは業務停止となり、6月中旬の再開に向け、マニュアル改定を進めていた。新しいマニュアルでは、勤務時間(午前7時半~午後4時45分)中の調理員について「保菌などの状況を確認することが難しく、センターでは原則排便しない」と規定した。センターの担当者は「緊急事態であり、規定を厳しくした。排便を我慢できない場合は、早退などの対応をとる」とし、「調理員が早退した場合に備え、予備調理員3人を確保した」と説明している。
 感染症に詳しいある男性医師は「聞いたことがない対策だ。手洗いの励行やトイレの消毒などが現実的だ」と指摘。
 文部科学省学校健康教育課も「調理員の生理現象への制約は、学校給食衛生管理基準になく、国として同様の対策は取ったことがない」としている。脇田滋・龍谷大教授(労働法)は「公共目的での緊急対策と理解したいが、働く人の権利にも配慮は必要だ」と話している

 後日、集団食中毒の発生を受けて福井県若狭町が、町給食センター調理員に勤務時間中の排便を禁止するよう「衛生管理マニュアル」を改定した問題で、町はマニュアルを再改定する方針を6月13日決めた。
 排便回避を努力目標とし、我慢できなかった場合は消毒強化と報告を求める運用にするという。再改定では「原則排便禁止」としていた表現を「排便しなくてすむように心がける」に改める方針だ。そのうえで「やむを得ず排便をした時は、トイレの消毒などを強化し、責任者に報告する」などと運用を指導するという。

 この問題を毎日新聞が10日に報道した後インターネットなどで批判の声が上がり、町職員や保護者からも「違和感がある」などの声が多数上がった。町の担当者は「反響の大きさから表現が厳しすぎたと考えた」と説明した。福井県と協議し見直しを決めたという。【毎日新聞:高橋一隆】