吉田クリニック 院長のドタバタ日記

日頃の診療にまつわることや、お知らせ、そして世の中の出来事について思うところ書いています。診療日には毎日更新しています。

住所誤入力、救急車遅れる…死亡男性の遺族提訴 その2

2018年05月28日 05時21分51秒 | 日記
 この事件をみて、「はあ・・・、そこまで言うか」と身震いがする。今はなんでも訴訟する傾向が強いようである。というか、もしかしたら「誰かの人のせい」にしたがる世の中になったのかと世知辛い想いがする。
 まず救急隊(消防)の出動は無料である。世界中で救急車をよんで無料で各種処置をし、かつ医療機関へ搬送してくれる国はそれほど多くはない。
 まず市民の生命と健康を守るべき消防に対しては、他国では市民から尊敬の念を持たれている。米国では制服を着た救急隊員がドーナツ店で買い物すると無料で1個おまけをしますと張り紙までしている。スーパーなどでも制服をきた救急隊員がレジに並ぶとみんな会計の順番を譲るそうである。緊急応需にそなえている間は市民は救急隊に対していろいろな便宜を供与するという精神が普通なのである。
 日本では正反対である。制服を着た救急隊員がコンビニで買い物したり飲み物を飲んでいると、「公務員が勤務時間中なのにけしからん」と阿保臭いというか、常識はずれのクレームをいれる者もいる。
 日本の消防も弱腰である。このような市民の誤解を解くためには胸を張って啓蒙すべきなのだが、多くの場合は「制服で買い物しないように」と職員に指導したり、市民に対しては「十分にご理解賜りますように」との軟な返事をしたりで情けない。