きっと、いいことあるよね!

母(sake)と息子(keke)の日々の記録。
お出かけ写真と料理など。

死ななくてすむ人間関係の作り方/諸富祥彦さん

2014-02-12 | 読んだ本
「死ななくてすむ人間関係の作り方」(副題:無理しないで生きるための心理学)

・・・どんな関係なんだろう?思わず手に取って借りる。

この本はこころをしばりつける一般通念を疑ってみましょう、そのヒントを書いてみたとある。
へぇーと読んでいくと、私の今の生き様・考え方をまるごと肯定満載みたいな感じで、仲の良い友達が1人増えたような錯覚におちいる。

1.友達は多ければよいと言うものでもない。

友達はよく分かってくれる人が5人、いや1人いれば良い。そしてできれば距離をあけて付き合って行きたい。その大切なポイントは相手を否定せず、ちょっと違うなと思っても受け止められる包容力をもつこと。
そして、「孤独力(ひとりでいられる力)」を身につけること。
(文面には表れていないが、友達が多いことを否定するものではない。あくまで「死ななくてすむ」ためのアドバイス的な書き方だと思う。)

2.結婚することがすべてではない。

心理学者でありカウンセラーの著者は「うまくいっている夫婦は全体の2割」だと言う。むしろ何らかの問題がある方が当たり前。永遠の愛なんて存在しない、人の愛(価値観も)は常に移ろいゆくもの。だからいつでも別れる覚悟をした方がかえって結びつきは強くなる。10年契約婚、事実婚、週末婚あたりがお勧め。
(これも夫婦でいることを否定するものではない。あくまで「死ななくてすむ」ための考え方である。)
ちなみに恋愛も要らないと書いてある。

3.オタクに「死にたい」人はいない。

はまるものがある人は「死なない」。人からみるとくっだらないものに夢中になれる、そんな能力は生きることを輝かせるという。ちなみに「はまるもの」を見つけるコツは、打算をやめること。人の思惑を気にせず自分のしたいことに突っ走ることだと言う。


私がこの本で気に入ったフレーズは
「人からどう思われてもかまわない。自分さえ楽しければいい。そう思えれば人は死のうとはしないものです。」

たしかに!
私は最近そう思っているので、これだけ毎日「生きる」ことと「死ぬ」ことを考えているが、決して自分は死のうとはしないのだ。何故なら今は自分さえ楽しければイイからである。

本当に人は疲れる。
自分の弱々しいキャラが原因なのだろうが、誰かと接すると必ずと言っていいほどつっこまれ続けているからである。「sakeさん、こうしたら」「もっとああしたら」。思いやりで言っていただいているのは分かるが、正直どこに行ってもそればかりだとしんどいのである。「変えろ」と言われることは、その人に取っては今の私は認められない存在なのだろうと思われる。
だから私は最近愚痴は言わず、ポジティブなフリをしている。

この本にも「ポジティブだけなんて不自然」だと書いてある。でも、つっこまれるのがイヤなのか、高い所から見下ろしたいのか、みんなポジティブになったつもりでいる。
人とつきあうということは、「ポジティブ」である必要があるのだろう。これが私を疲労させる。

人付き合いにある程度の距離は必要である。
密着していると、どうしても比べたりひがんでしまう私は弱い人間なのだ。
それも人間関係が面倒くさい一因である。


もっと人は自由でいいんじゃないのかな。

大人になったら恋をして、結婚をして、子供をできれば二人産んで、何のトラブルも無い子供に育て上げて、老後は夫婦でニコニコ暮らす・・・ほんとあぁバカらしい。

そんなものがスタンダードだと思っているから、夫婦間がつまづけば子供に熱を入れあげ、モンスターペアレントになったり教育ママになったりするのではなかろうか。もちろん自分はそうじゃなかったとは言わないけれど。
それも分かるけど、分かるけど、隣の人と比べるのはもうやめたい。

こんなに頑張ってます、こんなに頑張ってます、どうでしょすごいでしょ。
まるで氷の上を刃で立っているスケートみたいに止まったら倒れてしまいそうな。そんな価値観はあまりにもろい。
もっと私達は悲しいことにも弱いことにも正直な一面があって良いと思う。それにはそれを受け止めるだけの技量がそれぞれに必要かもしれない。


最後にこの本ではシングルマザーを絶賛している。
「男たちよ、シングル・マザーは自立して度胸の座ったいい女です」と書いてある。

そういう意味でも、私にとっては背中を押してくれる「死ななくてすむ」本である。
ビバ、サンキュー。