夏休みも終わる。
やはりkekeさんは連日宿題に追われていた。あれほど言ったのに、やはりのんべりだらだら過していたのだろう。
昨日の夜は美術の宿題=手のデッサンだった。
グーをした手を、上から下から横からの三方向をスケッチするらしい。
「そう言えば、私も中学の時に手の絵を描いたことがあるよ。上手く描けたよ~」と自慢すると、じゃ、描いてみてくれ、と言う。それじゃ、紙と鉛筆を持ってきてごらんよ。と言ったまま、だらだら1週間くらい経ってしまった。
あれからどうなったか、と思ったが、やっぱりkekeさんは全く進んでいなかったのだ。
どうしてもどうやって描いていいのか分からない、と言うので、そこらの紙の裏に描いてみた。ここで初めてたかが手と侮っていたが、難しい事に気がつく。
それでも、「要するに、ほれ、描けるんだよ」、と描けた証明だけすれば、約束は果した事になるので、ズンズン適当に描いて、影なんぞをつけてみせた。
すると、「それじゃ、今度はここに描いて」とkekeさんはスケッチブックを持って来たのである。
「ふざけるんじゃないの!大人が描いたら先生に分かるでしょ!」と言うと、
「大丈夫だよ、sakeは下手だから」と言って、携帯の画面を見せてくれる。そこにはもっとずっと上手いグーの絵の画面が載っていた。どうやら、同級生が自分の描いた絵を見せて、携帯メールで送ってくれたようだ。(今どき、このように携帯は利用されているんだね)
「それに、情報によると、友達(少なくても3人は)もお母さんに描いてもらって、それを写したらしいよ」と、kekeさんは言う。
「もう自分じゃ描けないから、このままこの宿題は捨てる」と言い出すので、甘い親だと思いながら、しょうがなく、グーの上横下をそこらの紙の裏に描いて、これをkekeさんがスケッチブックで写す事により、宿題を親子で仕上ることとなる。情けないが、時間は無い。
今まで、子供の宿題を手伝わない事が自分のポリシーだったのに、甘過ぎる。
それにしても、グーの絵を描く事は思いのほか難しく、指が見えない手の甲から見たグーと、横から見たグーは、何度描き直しても人間の手には見えない図としかならなかった。
しかも、隣を見ると、kekeさんは「うつし絵」と言う複写用紙みたいなものを利用して、スケッチブックに写しているのである。
「それは写し方が違うだろう!」と言いたいが、自分も手の絵が描けない。kekeさんにも描けるわけがないのが分かった。
それで、「これじゃ、小さいなぁ」と言ってkekeさんは部屋に引っ込んでしまった。
何度も何度も描き直し、やっと人間のグーのようなものの絵が三種類できた。(つもり)
時間は夜の11時半くらいになっていた。
kekeさんの部屋に行き、「おーいできたよー」と言うと、「今は他のことやってるから。それは今度の美術の時間までに間に合えばいいから。」と言う。
まだ他にも宿題が残っていたらしい。
これから本格的に夏休みの宿題が始まる・・・。
やはりkekeさんは連日宿題に追われていた。あれほど言ったのに、やはりのんべりだらだら過していたのだろう。
昨日の夜は美術の宿題=手のデッサンだった。
グーをした手を、上から下から横からの三方向をスケッチするらしい。
「そう言えば、私も中学の時に手の絵を描いたことがあるよ。上手く描けたよ~」と自慢すると、じゃ、描いてみてくれ、と言う。それじゃ、紙と鉛筆を持ってきてごらんよ。と言ったまま、だらだら1週間くらい経ってしまった。
あれからどうなったか、と思ったが、やっぱりkekeさんは全く進んでいなかったのだ。
どうしてもどうやって描いていいのか分からない、と言うので、そこらの紙の裏に描いてみた。ここで初めてたかが手と侮っていたが、難しい事に気がつく。
それでも、「要するに、ほれ、描けるんだよ」、と描けた証明だけすれば、約束は果した事になるので、ズンズン適当に描いて、影なんぞをつけてみせた。
すると、「それじゃ、今度はここに描いて」とkekeさんはスケッチブックを持って来たのである。
「ふざけるんじゃないの!大人が描いたら先生に分かるでしょ!」と言うと、
「大丈夫だよ、sakeは下手だから」と言って、携帯の画面を見せてくれる。そこにはもっとずっと上手いグーの絵の画面が載っていた。どうやら、同級生が自分の描いた絵を見せて、携帯メールで送ってくれたようだ。(今どき、このように携帯は利用されているんだね)
「それに、情報によると、友達(少なくても3人は)もお母さんに描いてもらって、それを写したらしいよ」と、kekeさんは言う。
「もう自分じゃ描けないから、このままこの宿題は捨てる」と言い出すので、甘い親だと思いながら、しょうがなく、グーの上横下をそこらの紙の裏に描いて、これをkekeさんがスケッチブックで写す事により、宿題を親子で仕上ることとなる。情けないが、時間は無い。
今まで、子供の宿題を手伝わない事が自分のポリシーだったのに、甘過ぎる。
それにしても、グーの絵を描く事は思いのほか難しく、指が見えない手の甲から見たグーと、横から見たグーは、何度描き直しても人間の手には見えない図としかならなかった。
しかも、隣を見ると、kekeさんは「うつし絵」と言う複写用紙みたいなものを利用して、スケッチブックに写しているのである。
「それは写し方が違うだろう!」と言いたいが、自分も手の絵が描けない。kekeさんにも描けるわけがないのが分かった。
それで、「これじゃ、小さいなぁ」と言ってkekeさんは部屋に引っ込んでしまった。
何度も何度も描き直し、やっと人間のグーのようなものの絵が三種類できた。(つもり)
時間は夜の11時半くらいになっていた。
kekeさんの部屋に行き、「おーいできたよー」と言うと、「今は他のことやってるから。それは今度の美術の時間までに間に合えばいいから。」と言う。
まだ他にも宿題が残っていたらしい。
これから本格的に夏休みの宿題が始まる・・・。