次の文書で興味深い事は、熊本城内における登城のルートが知れることである。
また城内では「長上下」の着用が義務つけられていることも判り、御禮の儀式の重要性を窺い知ることが出来る。
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今度於御城御禮被為受候節、差上物等之儀御小姓頭より申来候間、則別紙引取書ニ通差廻候條、
左様可被相心得候、以上
七月三日 御奉行中
今度於御城御禮被為受候節、差上物左之通
一、御物頭同列 御樽代 五百石以上鳥目三拾疋
五百石以下右同貳拾疋
一、組付御知行取 右同 一組限鳥目百疋宛
一、御中小姓 右同 一組限右同五拾疋宛
右之外一局/\之御知行取・御中小姓等、相列/\催合ニて、右ニ准御樽代上納之事
以上
御城御禮之節御城内供連左之通
一、御物頭并同列組付御知行取以下、右何れも草履取一人宛御數奇屋丸御門之内、坂之上迄
供連可被申筈
右之通ニ候、雨天ニ候得は何レも闇御門え供連候面々は、御警固頭え相断可被任差圖候、
惣供は大手門外え可被残置候事
以上
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今度御禮被遊御受候節、座並御禮申上候面々揃所之儀、平左衛門丸内ニ被究置座並札打せ置候間、
右之所二罷在、御禮初り前歩御使番より申達次第闇り御門より入込、四辻御門通抜右之方ニ軽輩口
と張札有之所より御間内え入込可申候、尤闇り御門より軽輩口迄置座并竹御簀敷込、雨天たり共通
路無支候間、闇り御門二て刀を持せ小者は開せ可申候、此段御支配方座並御禮申上候面々え可被
相達候、已上
七月五日 御奉行中
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今度御禮被遊御受候節、御用又は病中ニて三日共不参之獨勵段之御切米取以上御禮、来ル廿三日
五ツ半時揃ニて遊御受旨候、依之組ニ不入御中小姓以上長上下着、獨禮段之御切米取麻上下着、御
花畑え出仕之筈候、此段可及達由御小姓頭より申来候條、左様被相心得、已下例文
七月十七日 御奉行中
また城内では「長上下」の着用が義務つけられていることも判り、御禮の儀式の重要性を窺い知ることが出来る。
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今度於御城御禮被為受候節、差上物等之儀御小姓頭より申来候間、則別紙引取書ニ通差廻候條、
左様可被相心得候、以上
七月三日 御奉行中
今度於御城御禮被為受候節、差上物左之通
一、御物頭同列 御樽代 五百石以上鳥目三拾疋
五百石以下右同貳拾疋
一、組付御知行取 右同 一組限鳥目百疋宛
一、御中小姓 右同 一組限右同五拾疋宛
右之外一局/\之御知行取・御中小姓等、相列/\催合ニて、右ニ准御樽代上納之事
以上
御城御禮之節御城内供連左之通
一、御物頭并同列組付御知行取以下、右何れも草履取一人宛御數奇屋丸御門之内、坂之上迄
供連可被申筈
右之通ニ候、雨天ニ候得は何レも闇御門え供連候面々は、御警固頭え相断可被任差圖候、
惣供は大手門外え可被残置候事
以上
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今度御禮被遊御受候節、座並御禮申上候面々揃所之儀、平左衛門丸内ニ被究置座並札打せ置候間、
右之所二罷在、御禮初り前歩御使番より申達次第闇り御門より入込、四辻御門通抜右之方ニ軽輩口
と張札有之所より御間内え入込可申候、尤闇り御門より軽輩口迄置座并竹御簀敷込、雨天たり共通
路無支候間、闇り御門二て刀を持せ小者は開せ可申候、此段御支配方座並御禮申上候面々え可被
相達候、已上
七月五日 御奉行中
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今度御禮被遊御受候節、御用又は病中ニて三日共不参之獨勵段之御切米取以上御禮、来ル廿三日
五ツ半時揃ニて遊御受旨候、依之組ニ不入御中小姓以上長上下着、獨禮段之御切米取麻上下着、御
花畑え出仕之筈候、此段可及達由御小姓頭より申来候條、左様被相心得、已下例文
七月十七日 御奉行中