空いた時間にいくつか。
■ テヘラン現代美術館
「The March of the Sun」という砂漠をテーマにした企画展が開かれていた。数々の風紋を凝視していると、実に不思議なものだと思えてきてしかたがない(ほとんどの写真が誰の手によるものなのか、わからなかった)。
実は、2012年に竹橋の国立近代美術館において開催されたジャクソン・ポロック展にも貸し出された「インディアンレッドの地の壁画」を観たかったのだけれど、収蔵品はほとんど展示されていなかった(1年に3か月だけ観られるそうだ)。仕方がないので、収蔵品のポストカードを何枚も買った(ポロック、ロスコ、デクーニング、デュシャン、ベーコン、ジャコメッティ)。庭にはジャコメッティやマリーニの彫刻があった。また来よう。
誰の作品だろう、「Spring」
マルコ・グレゴリアン「Dry Land」
ポストカード
■ 絨毯博物館
古いものから新しいものまで、実に見ごたえがある。カマル・タブリーズィー『風の絨毯』にも描かれているように、ペルシャ絨毯はものすごく手がかかる作品であり、そこには技術が凝縮されている。タブリーズで20世紀に作られた絨毯の四隅には、面白いことに、アダムとイブ(禁断の実に手を出す場面)、ノア(山で十戒の石を見つける場面)、アブラハム(息子のイサクを殺さんとする場面)、ダビデ(羊飼い)が描かれていた。
■ アザディ・タワー
脚が四方向に広がった形をしたタワーであり、下に展示室がある。入り口にはツァイスイコンの35mm映写機があって、中にはイランの各都市を配した近未来風な展示があった。もうひとつの展示室には、イラン・イスラム革命の写真が展示されていて、ホメイニ師帰還と市民による歓迎、パフラヴィー王朝の崩壊の様子などを観ることができた。
展望台からはイランの市街を見渡すことができて愉しい。
ツァイスイコンの35mm映写機「Ernemann VII B」
イランの各都市
イラン・イスラム革命
アザディ・タワーのコンセプトと眺望
建設中のモスク
鳩の足はなぜか毛が多い
■ ホメイニ廟
入り口で靴を預けて入ると、広い空間の真ん中にホメイニ師のご遺体が眠っている。モスクそのものというより、みんな気軽な雰囲気でリラックスしていて、記念写真なんかを撮ったり、子どもを遊ばせたり(従って、これも不敬ではない)。天井の意匠など見事である。