Sightsong

自縄自縛日記

クリス・アンダーソン『Live at Bradleys』

2016-09-21 06:39:19 | アヴァンギャルド・ジャズ

クリス・アンダーソン『Live at Bradleys』(Alsut Records、1994年)を聴く。

Chris Anderson (p)
Ray Drummond (b)
Frank Gant (ds)
Billy Higgins (ds)

アンダーソンのソロと、ガントまたはヒギンズがドラムスで加わったトリオ。いずれにしてもリラックスしたセッションのようで、ハコの中にそのような空気が滞留している。

緊張感がなくてダレているかと言えばそんなことはない。このピアニストには、場の特別さや普通さのようなことは関係ないのではないか。キレはあまり無くて、ヌケも悪い。指はどちらかと言えばもたついて、フレーズがなんとなく混濁している。しかしそれが良いのだ(晩年のバド・パウエルのように)。

聴く方も、日常の時間配分などを考えながらだと気持ちが武装解除されず、このピアノが沁みこんでこない。脱力することは難しい。

●参照
Naimレーベルのチャーリー・ヘイデンとピアニストとのデュオ