アンドリュー・シリル『The Declaration of Musical Independence』(ECM、2014年)を聴く。
Bill Frisell (g)
Richard Teitelbaum (syn, p)
Ben Street (b)
Andrew Cyrille (ds, perc)
どうもビル・フリゼールが苦手である。かつてはそれなりに聴いていたのだが、佐々木啓祐『爆弾花嫁』(1935年)というサイレント映画(斎藤寅次郎が編集に参加)に音を付けてゆくというライヴステージ(2000年)があまりにも退屈で、それ以来、遠ざけている。人の感覚なんていい加減なものだ。
本盤もフリゼール中心に聴いてゆくと耳が勝手にスルーしてしまうのだが、いやいや、主役はアンドリュー・シリルである。相変わらず細やかで、かまいたちのようにスッパリと切れそうな達人のドラミングを追従してゆくと、主客逆転する。ベン・ストリートの重いベースも、リチャード・タイテルバウムの耳を別の時空間に持ち運んでくれるシンセサイザーも良い。
●アンドリュー・シリル
トリオ3@Village Vanguard(2015年)
ビル・マッケンリー+アンドリュー・シリル@Village Vanguard(2014年)
ベン・モンダー『Amorphae』(2010、13年)
トリオ3+ジェイソン・モラン『Refraction - Breakin' Glass』(2012年)
アンドリュー・シリル『Duology』(2011年)
US FREE 『Fish Stories』(2006年)
アンドリュー・シリル+グレッグ・オズビー『Low Blue Flame』(2005年)
ビリー・バング+サン・ラ『A Tribute to Stuff Smith』(1992年)
アンドリュー・シリル『Special People』(1980年)
アンドリュー・シリル『What About?』(1969年)