あまり古い遺跡や建造物を見るのはさほど得意ではない…と言うか見てもピンと来ない。あまりに「歴史の教科書」を紐解かなければ分からぬ気がして。だがそれがせいぜい100年やそこらのものであればどうか。明治以降に造られたものであれば、かなり身近に感じられる気はしないか。そういう点で各種「近代化遺産」を見ることは楽しい。
本書は、そうした近代化遺産の保護状況や制度制定について解説を行いつつ、実際に保護されている遺産の数々について実例を紹介している。この世界へのガイドブックと言うのは褒めすぎかもしれないが、読んで興味が湧かない人は少ない…かなぁ(笑)
ただし指定された「遺産」だけを見ても、「点」を理解したことでしかない。その遺産が作られた時代背景や必要条件、製造技術などをも理解すれば点は線になり、面となってゆく。さすれば僅か100年と思っていたのが遥か遠い世に思えたり、100年「も」昔のことが100年「しか」経っていない現実に思えたりするであろう。
そういう見方をすれば、本書は近代歴史学への招待状にも思えるのだ。
2011年2月19日 JR飯山線越後田沢駅待合室にて読了
本書は、そうした近代化遺産の保護状況や制度制定について解説を行いつつ、実際に保護されている遺産の数々について実例を紹介している。この世界へのガイドブックと言うのは褒めすぎかもしれないが、読んで興味が湧かない人は少ない…かなぁ(笑)
ただし指定された「遺産」だけを見ても、「点」を理解したことでしかない。その遺産が作られた時代背景や必要条件、製造技術などをも理解すれば点は線になり、面となってゆく。さすれば僅か100年と思っていたのが遥か遠い世に思えたり、100年「も」昔のことが100年「しか」経っていない現実に思えたりするであろう。
そういう見方をすれば、本書は近代歴史学への招待状にも思えるのだ。
2011年2月19日 JR飯山線越後田沢駅待合室にて読了