日々のつれづれ(5代目)

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【本】雨宮処凛著 「戦場へ行こう!!」(講談社)

2013-11-07 07:00:07 | 本・映画・展覧会
 山田玲司のコミック「絶望に効くクスリ」でだったか、著者のことを知った。ゴスロリでパンクな女の子がキレた活動をしてるって?なんだそれー。

 …ということがあって10年近く経ってから読むのもナンだが、たまたま図書館で見かけたので借りて読んでみた。北朝鮮に行ってみたり、イラクへ行ってみたり、デモ行進してみたり。

 著者の趣旨に賛同するか否かは別として、若いながらも幾つかの「活動」をしてきた経験もあり、視野狭窄に陥ってない点を評価したい。自分のやってることが有意義か、意味のないことかも判ってやってるのは随分オトナなんだなと思う。

 それだけに、彼女の活動が結局は彼女自身のこの世の中での存在理由探しであり、世のため人のためでなく彼女自身のためであると言う記述は正直だなと思う。でもそれで巻き込まれた人間(巻き込まれたわけでなく主体的に加わったのだから著者に責任はない、と言う意見もあろう)は良い面の皮ではないか。他への影響が少ない分、(以前に彼女がしたように)クスリ飲むなり手首切るなりした方がマシなのでは?とすら思ってしまったよ。

 考え方や記述のスタイルに異論はないが、その幼稚な行動原理には呆れた。著者も、形を変えたモラトリアム症候群のひとりに過ぎないんじゃないだろうか。

 2013年11月3日 自宅にて読了

コメント
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