過去「炎上」というタイトルで刊行されていた本の改題版。米兵による少女暴行事件を機になされたのだろうが、中身を読むと元のタイトルでも良かったのではと思う。
今は沖縄市なんてつまらない名前になっているコザ市で1970(昭和45)年にあった、米軍車両による交通事故をきっかけに自然発生した、沖縄人たちの怒りが米軍人および車両に向けて爆発した事件。車70台が燃やされる大事件だったが死者はおらず、米軍人をなぶりものにすると言うより米軍系車両(黄ナンバー)を燃やして気勢を上げた感が強い。戦後間もない時期ならともかく、敗戦から25年も経っていながら我が物顔の米軍の振る舞いが良く判る。
事件から50年、駐沖米軍の態度は少しはマシになったように見えるが、本質的な改善には至っていない。相変わらず米兵による事件は発生しているし、容疑者の身柄が日本に引き渡されることもなく「綱紀粛正」がうたわれるばかり。世界中の駐屯地で、各国軍隊とも同じような所業を繰り返しているのだろうか。それとも沖縄の米軍兵ばかりが事件を起こしているのだろうか。何れにしろ許されることではない。本書を読めば必然的に基地問題にも目を向けなければならず、どういう現実的な解があるのか悩ましい。
2021年4月3日 尾道駅のホームにて読了
今は沖縄市なんてつまらない名前になっているコザ市で1970(昭和45)年にあった、米軍車両による交通事故をきっかけに自然発生した、沖縄人たちの怒りが米軍人および車両に向けて爆発した事件。車70台が燃やされる大事件だったが死者はおらず、米軍人をなぶりものにすると言うより米軍系車両(黄ナンバー)を燃やして気勢を上げた感が強い。戦後間もない時期ならともかく、敗戦から25年も経っていながら我が物顔の米軍の振る舞いが良く判る。
事件から50年、駐沖米軍の態度は少しはマシになったように見えるが、本質的な改善には至っていない。相変わらず米兵による事件は発生しているし、容疑者の身柄が日本に引き渡されることもなく「綱紀粛正」がうたわれるばかり。世界中の駐屯地で、各国軍隊とも同じような所業を繰り返しているのだろうか。それとも沖縄の米軍兵ばかりが事件を起こしているのだろうか。何れにしろ許されることではない。本書を読めば必然的に基地問題にも目を向けなければならず、どういう現実的な解があるのか悩ましい。
2021年4月3日 尾道駅のホームにて読了