日々のつれづれ(5代目)

旅行レポート以外の、細々としたこと。
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【本】高野秀行著 「腰痛探検家」(集英社文庫)

2021-04-15 20:00:00 | 本・映画・展覧会
 秘境探検家が書く腰痛の話?まさか普通に腰が痛いことを延々と訴えるわけではあるまいと期待して読んだら、ユニークなアプローチに感心した。いわく「腰痛治療の世界を探検する」。腰痛治療と言う、広く知られていながら誰もが納得する実態(治療法)が解き明かされない「秘境」を彷徨う著者。クスリを飲んだり治療法を変えてみたり。原因はかかった医者により言うことが違う。病気あるあるだ。

 「この治療法はダメかも」と思いつつ止められない自分を「ダメ男から離れられない女」に喩えたり、腰痛に七転八倒しながら二転三転する心情描写に、他人事だから笑えてしまうのだが。いや自分も最近ちょっと腰が痛むことが増えてきて、他人事と構えていられない。

 物語は頁数に関係なく終わりを告げる。著者の腰痛はどうなったのか。結末はご自身でお確かめください。

 2021年4月5日 自宅にて読了
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2021年4月3~4日 【旅行】列車とバイクともろもろの広島(2)

2021-04-15 06:00:00 | 旅行・ハイク&ウォーク
 5月22日、2日目。けっこうな雨降りになり、歩き回る気が萎える。ホテルで朝食(なかなか良いバフェだった)後ものんびりし、10時にチェックアウトして出発。市内電車の1日乗車券を買って行動開始、折り畳み傘を忘れなくて良かった。

(1)広島市郷土資料館
 広島港(宇品)に向かう途中の、旧軍施設の赤レンガ。最近まで存在を知らなかった。近代の広島に関する資料が多く、町の成り立ちや古代の地形などに関する情報はなし。由緒ある建物についての説明が、もっと欲しかった。

(2)広島平和記念資料館
 宇品二丁目からの電車を中電前で下車。お好み焼きを食べてから広島随一の施設へ。過去にも数回来ているが、一昨日リニューアルしたので改めて訪問。単にパネルや遺留品などを展示するのではなく、より立体的に実感を持って見学できるよう工夫されていることは解ったが、やはり原爆投下=太平洋戦争への歴史的背景解説には歯切れの悪さを感じた。そこは別の近代史博物館にでも任せるのだろうか。

(3)国立広島原爆死没者追悼平和祈念館
 平和記念資料館から原爆ドームに向かって平和記念公園を歩いてゆくと、別の施設がある。こちらは国の施設で、展示と言うより追悼・祈りのスペースと言った趣。水の演出が多く、静かな空間。ゆっくり座れるベンチがあれば、さまざまな想いに耽りたい空間を居心地よいと言っては、祀られた方々に失礼だろうか。

(4)広島市江波山気象館
 原爆ドーム前から終点の江波(えば)まで乗り、そこから1㎞ほど歩いた丘の上にある元気象台へ。原爆の爆風にも耐えたコンクリ造りの建物内部は、原爆被害と被爆一か月後に襲来した「枕崎台風」の時の気象台の模様を伝える。柳田邦男「空白の天気図」にを読んだ時は何も感じなかったが、改めて史実を知ると大変な時期に業務に邁進し奮闘した観測員たちに頭が下がる。

 スタートが遅かったため、そろそろタイムアップ。電車で紙屋町西まで戻り、隣接の広島バスセンターから空港へ。バスセンターでうどんを食べて腹ごしらえ、各地へ出発する高速バスを見て楽しんだ。JL266便(JA308J:737-800)で帰京、1時間6分。前線の影響で特に到着近くはけっこう揺れた。

 時間を持て余すどころか不足気味だった2日間、まだまだ観どころはあると広島を見直した。写真は散り際の桜と原爆ドームと、川を往く遊覧船。(おわり)
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