大学の講義のテキストに使われそうな、文献や統計引用いっぱいでガチなフードバンク解説本。歯応えあって面白いぞ。
「フードバンクとは、余剰食品を、生活困窮者や生活に困難を抱えた人々が利用する施設などに直接供給する事業」という位置付けは、非常に自分の実感に近いものがある。厳密には、自分のやってるボラ活動は「施設などに」ではなく「本人に」直接供給しているが。
本書で気付かされた視点は、フードバンクは社会福祉の一環として組み込まれると言う考え方。だがそうであれば、食糧提供にしろ配布活動にしろ、活動をボランティアに頼るべきではないだろう。所管が経産省なのか農水省なのか厚労省なのかも気になる。
さらに本書を読んでゆくと、自分の参加している活動がいかにちっぽけでローカルなものに留まっているかと思う。できる事を、やれる範囲でと言う地に足を着けた活動は素晴らしいが、その効果はあまりに限定的、大海の一滴に過ぎない。それで活動が嫌になったり無力感を覚えるほどではないが。
なかなか刺激ある内容で、「副作用」がちょっと怖い。
2021年5月7日 自宅にて読了
「フードバンクとは、余剰食品を、生活困窮者や生活に困難を抱えた人々が利用する施設などに直接供給する事業」という位置付けは、非常に自分の実感に近いものがある。厳密には、自分のやってるボラ活動は「施設などに」ではなく「本人に」直接供給しているが。
本書で気付かされた視点は、フードバンクは社会福祉の一環として組み込まれると言う考え方。だがそうであれば、食糧提供にしろ配布活動にしろ、活動をボランティアに頼るべきではないだろう。所管が経産省なのか農水省なのか厚労省なのかも気になる。
さらに本書を読んでゆくと、自分の参加している活動がいかにちっぽけでローカルなものに留まっているかと思う。できる事を、やれる範囲でと言う地に足を着けた活動は素晴らしいが、その効果はあまりに限定的、大海の一滴に過ぎない。それで活動が嫌になったり無力感を覚えるほどではないが。
なかなか刺激ある内容で、「副作用」がちょっと怖い。
2021年5月7日 自宅にて読了