日本の政治を牛耳る老齢政治家どもについて書かれた本だと思ったら違っていた。2冊連続、推察はずれ。
本書は、著者の発表原稿や講演録などからなるため、重なる部分が多々ある。内容に齟齬がないのはさすが。具体的には、民主主義とはと言う分かり切ったような話があり意表を突かれる。単純に多数決だと言い切ってしまうのでなく、意思決定プロセス、合意形成の手法など、諸国の気質やシステムの違いにも触れているので興味深く読んだが、当然と言うべきか日本の政策まで突っ込んではいない。なので、日本の政治体制について議論する参考にはなり得るが、政策討論はその次にと言うことになる。
本書を読めば、より巧いこと政治決定ができるのか、議会運営ができるのかと問われれば、たぶんそんなシンプルな話ではないだろうと答えざるを得ない。そして、フランス人学者がこのような分析を行い発表することに、尊敬しつつ日本の学者は何をやってんだと思わざるを得ない。もっとも、「ガイジン」だからこそ見えること、言えることがあるのかもしれない。
2022年11月30日 ハイキング帰りの電車にて読了
本書は、著者の発表原稿や講演録などからなるため、重なる部分が多々ある。内容に齟齬がないのはさすが。具体的には、民主主義とはと言う分かり切ったような話があり意表を突かれる。単純に多数決だと言い切ってしまうのでなく、意思決定プロセス、合意形成の手法など、諸国の気質やシステムの違いにも触れているので興味深く読んだが、当然と言うべきか日本の政策まで突っ込んではいない。なので、日本の政治体制について議論する参考にはなり得るが、政策討論はその次にと言うことになる。
本書を読めば、より巧いこと政治決定ができるのか、議会運営ができるのかと問われれば、たぶんそんなシンプルな話ではないだろうと答えざるを得ない。そして、フランス人学者がこのような分析を行い発表することに、尊敬しつつ日本の学者は何をやってんだと思わざるを得ない。もっとも、「ガイジン」だからこそ見えること、言えることがあるのかもしれない。
2022年11月30日 ハイキング帰りの電車にて読了