
12月7日、2日目。レンタカーで島をぐるりと一周するが、考える必要がある。まず、記憶より島が小さい。クルマだと一時間ほどで一周できてしまう。と言うことはせいぜい半日レンタカーを借りれば良かったのでは…すべては欠航に備えゆとりをもって手配したのだと諦める。次に、全国旅行支援で頂いたクーポンの使い道である。ずばり、島内で使える場所が少ない。コンビニか、数軒の飲食店。宿は二食付きのため、昼食で使えるとなると一軒のみ?そこで昼食すべく、出発時間を調整し、10時近くに宿を出た。
時計回りに島を回る。急ぐ必要はないし、久しぶりの雪道走行である。借りたのはワゴンR、念のため自車からシガーライタに挿すUSB電源ケーブルだけは持ってきた。途中の展望台駐車場など寄ってみるが、駐車場には入れるものの奥へ行くには長靴でもなければ厳しい。姫沼への上り坂など、クルマの通った後はない。今回はチャレンジングな運転はせず、外周道路から逸れないようにしよう。
鬼脇の郷土資料館は古い建物で趣きがあったが、冬季休館中だった。コンビニ(セイコーマート)でコーヒーを買い、クーポンを消費できるものがないか物色する。うん、米だな。仙法志の博物館は、借りてきたガイドブックとは異なり会館していた。有難い。「館内は寒いですよ」と言われ、着込んで見学。冷え切った館内だったが、利尻の歴史、自然、民俗と色々知ることができた。そして沓形の食堂で昼食。
午後は宿に戻り、持ってきた資料で資格試験の勉強をするつもりが昼寝とネット徘徊であっという間に夕暮れ。部屋からは鴛泊港に出入りする、利礼航路のフェリーが見える。もう真っ暗な17時半、稚内行きのフェリーが出てゆく。寒い夜の海、乗ったら気分は真夜中だろうと思いつつ。
[旅館雪国 連泊]
12月8日、3日目。午後の出発まで時間を持て余し気味。10時にチェックアウトし、島を昨日と逆方向に回り、沓形のウニ養殖センターを見学。たくさん並んだ水槽にエサのアワビモが生えているだけにしか見えないが、そこでは数mmの幼生が蠢いているのだろう。昨晩のうちに少し雪が降り、昨日より滑りやすくなった道を走る。沓形まで来て昨日と同じ店で昼食、ホテルの1Fにある温泉に13時のオープンと同時に入り、ゆっくり浸かって鴛泊まで戻り、給油してレンタカー返却。
同じルートで東京に戻るが、今日は丘珠空港が雪で新千歳に目的地変更の可能性ありと告げられ、期待する。その方が早く帰れるはずなんだよね。しかし願いは叶わず、HACはきちんと飛んだのだった。JL2882便(JA13HC:ATR42)、JL2755便(JA13HC:ATR42)、JL588便(JA322J:737-800)。
オフシーズンのため観光は外したが、本来の目的は達成でき意義ある利尻島裁縫だった。(おわり)