日々のつれづれ(5代目)

旅行レポート以外の、細々としたこと。
割とまめに書くようにしています。
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【本】橋本健二著 「階級都市-格差が街を侵食する-」

2023-02-01 20:00:00 | 本・映画・展覧会
 下町と山の手、東京では耳慣れた地域分けだが、そこに階級が存在すると言う話。単純に海抜高だけの話ではなく、経済格差、学力格差も。本当なのか。統計調査結果から真偽を確認し、そうなるに至るストーリーを解説する。認めたくない人がいるかもしれないが、厳然たる事実。

 読み応えがあったのは最終章、実際に山の手と下町の境界エリアを歩いて見たルポ。歩いたコースの入った地図入りで、現地を知っていればより面白かろう。幾つかのコースのうち、六本木かいわいと「谷根千」かいわいだけが少し解るエリアだった。

 2023年1月18日 自宅にて読了
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【映画】戦場のメリークリスマス 4K修復版

2023-02-01 06:00:00 | 本・映画・展覧会
 いわゆる「戦メリ」、故大島渚監督の。坂本龍一とデビッドボウイの倒錯的な美しさとか、美しさ対照的なビートたけしとか、話題になったよね。だけど最近、自分の中ではギタリスト・押尾コータローの演奏の方が映画より先に浮かんじゃう。素晴らしいアレンジとギタープレイ、ご存知ない方はこの機会にぜひ検索して聴いて欲しい。

 4K修復版かつ最後の大規模ロードショーとのことで、本作を観に行った。重低音協調型の「LIVE ZOUND」でなく、全域クリアな音を再生する「LIVEサウンド」上映回を選んだ。当時、ちゃんと観たことなかったのだろうか?有名なシーンだけしか覚えていなかったのだろうか?こういうストーリーだったと初めて知った気分。

 舞台は第二次世界大戦中のインドネシア・ジャワ島の俘虜収容所。これでもかと言うほど旧日本軍兵士による俘虜虐待が描かれる。酷いと思うが、きっと実際これくらいのことやっていたのだろうな。戦争でどこまでやって良いとか悪いとか、線引きするなんてナンセンスかもしれないが。そして主だった登場人物はことごとく、遠からず死んでゆく。坂本龍一も、デビッド・ボウイも、たけしも。生き残った者が勝者と誇るシーンはない。ただ闘いの虚しさがつのる、そんな感じ。

 本作、脇を固める日本人出演者(俳優でない方が多い)もけっこうな顔ぶれ。内田裕也、ジョニー大倉、三上寛、室田日出男、内藤剛志…デビッド・ボウイもそうだが、多くの出演者が故人となっている。戦争とともに、遠い記憶になりつつある。本作の公開は、ちょうど40年も前なのだった。

 2023年1月17日 川崎・チネチッタにて


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