日々のつれづれ(5代目)

旅行レポート以外の、細々としたこと。
割とまめに書くようにしています。
お気軽にコメント下さい。

【本】清水浩史著 「深夜航路」(草思社)

2020-07-22 20:00:00 | 本・映画・展覧会
 高速1,000円キャンペーンなんて馬鹿な政策のおかげで、日本のフェリーは激減してしまった。一方でモーダルシフト、人手不足の問題があり若干持ち直しているように見えるが、それはトラック輸送での話。旅客+乗用車(二輪車)のフェリーの復権の日は見えない。
 本書は日本各地に残るフェリーのうち、午前0時を過ぎて出航する航路のみをターゲットとし、その総ての乗船記をまとめたもの。深夜便のレポートが目的であるから、乗っても直ぐに寝るのでなく船内やデッキをくまなく観察して、それでも時間に余裕があれば寝る徹底ぶり。
 本書に掲載された航路のうち、自分の乗ったルートは多くない。フェリーに関しては移動手段として乗るのであり、その船もしくは航路に乗るのが目的で乗船したことは数えるほどしかない。なんで、ルートの案内や船内の様子、乗客模様などどれも興味深かった。
 しかし、「午前0時過ぎの出航便に限る」と言う縛りは(どんな縛りを付けようが勝手なのだが)不自然に映る。著者も書いている通り、22時台に出航する長距離夜行フェリーもある。むしろ「午前0時から4時の間に航行している航路」とかの方が適当ではなかったか。
 フェリー利用は、関西居住者に分がある。大阪、神戸から出ている便数が多く、時間帯も所要時間も良い。首都圏はダメ、利用できるのは100km離れた大洗か300km離れた仙台、新潟からで、それらの船の所要時間は長いため「覚悟」が要る。本書を読んだせいではないが、この夏は数年ぶりにその「覚悟」を持ってフェリーに乗ろうと思う。

 2020年7月8日 自宅にて読了
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2020年7月7日 【バイク】レインウエアを洗濯した

2020-07-22 06:00:00 | バイク・自転車
 本来は「ハ」イク用に買ったものの、使用頻度は「バ」イクシーンにおいての方が遥かに多いモンベル製のレインウエア。近年、着ると内側もびっちゃり濡れてる事が多く、ショップで相談したら汚れで目詰まりしている可能性があるので洗濯をと勧められた。

 撥水機能つきレインウエアは洗剤で洗わねばならず、その洗剤が高いなとこぼしたら店員が市販の洗剤でも中性なら大丈夫ですよと教えてくれ、ネットで検索したら使用する洗剤の例が出ており、しかもそれは偶然、昨年のアフリカ出張用に買った残りの「スーパーNANOX(ナノックス)」だったので、100均に洗濯ネットを買いに走り、さっそく洗ってみた。ちょっと調べれば直ぐに判ったのに放置した自分の怠慢ぶりが恥ずかしい。

 ネット情報の通り洗濯機の設定を「デリケート(手洗い)、すすぎ最大回数、脱水なし」にセット。あ、事前にお湯に漬けて汚れを浮かせておけば良かった。脱水していないのでビチャビチャのレインウエアを風呂場で水切り、雫が垂れなくなったところでベランダ干し。夜ですから日は当らない。

 とりあえずこれで、次の雨中走行に備える。よくよく見ればパンツの裾が擦り切れているので、いっそバイク用に新品を買い、これは本来の(滅多に使わない)ハイク用として存続させるか迷う。
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2020年7月6日 【仕事】IoTシステム技術検定が評価された

2020-07-21 20:00:00 | 仕事
 昨年、会社認定資格かつ簡単そうだから軽い気持ちで取得した「IoTシステム技術検定(初級)」が社内の技術者認定制度の申請に活きることが判り、試しに申請してみたのが2月末。6月頃に審査結果が出るとのことだったが何の音沙汰もなく、仕事に直接かかわることでもないので放っておいた。それが今日、別の業務関連でデータを探していたら審査結果のフォルダなんてあるじゃないですか。私の名前のファイルがあるじゃないですか!

 「認定可否結果:可」一瞬「?」、合格/不合格とか○/×とかじゃない判定だったんで戸惑ってしまったが、社内認定に通ったってことですね。やったネ!

 今さらこれで給料あがるわけじゃなし、名刺に刷り込めるほどの資格じゃなし、刷り込んだところで今の仕事では渡す人に会うことないし、とどのつまりは何の変化もなく、通達文書が回っても来ないようなので上長が知ることもなく(=評価を受けることもない)、一体なんなのよと思うが、まあ良かった。更なる上の資格はあるのだが、業務経歴を必要とするのでクリアできそうにない。

 受験からちょうど1年だった。
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2020年7月5日 【バイク】YBR125(FI#2)で坂東三十三ヶ所巡りツーリング(1)神奈川その1

2020-07-21 06:00:00 | バイク・自転車
 いよいよ坂東三十三ヶ所巡りのスタート。札所はおおむね一筆書きで回れる位置関係にあるが、たまに「こちらを先に回った方がラク」と言う札所がある。そこは割り切って、近い順に寄って走ろうと思う。
 一番札所の開門時間(新型コロナ対応で9:00と遅い)から逆算し7:00に出ようと思っていたが、早く目が覚めたので開門待ちを覚悟で6:00に出発、今日は最初から厚着せず、長袖アンダー+フルメッシュジャケットで走る。R16を走り金沢文庫の吉野家で朝食、金沢八景から朝比奈峠へ、鎌倉霊園前を通って鎌倉の1番札所へ。案の定1時間以上も早く着いた。今日回る予定の諸寺の解説と、今後の全体コースのシミュレーションをして開門を待つ。

(1)第1番 大蔵山 杉本寺(すぎもとでら):鎌倉市(写真、撮影後すぐバイクを移動)
 鎌倉は何度も歩いているが、このお寺を訪ねたことはなかった。近年まで、坂東一番であることすら知らなかった。しかし鎌倉一の古刹、創建は734年と伝えられている。駐車場も駐輪場もないが、バイクならすぐ近くの鎌倉青少年会館に置かせて貰えるかもしれない。
 ここの魅力は山門を入ってすぐの、苔むした石段か。ちょうどアジサイも咲き、撮影に来ている人がいた。新型コロナ対応で御朱印は納経帳にではなく紙を渡すと掲示されていたが、まっさら新品な納経帳を見て「今日からですか」と訊かれ、そうですと答えたらきちんと書いて頂けた。感謝。初めてなので蝋燭や線香や賽銭など、手順がデタラメだった気がする。入山料(以下「入」と略す)300円、御朱印代500円(三十三ヶ所共通のため以降は省略)。 

(2)第2番 海雲山 岩殿寺(がんでんじ)(岩殿観音):逗子市
 杉本寺から15分ほどで到着、住宅街を抜けてゆくため不安になった頃に寺がある。P無料。鎌倉らしい切り立った斜面が迫る。境内は広くないが、観音堂の横に古そうな石塔が林立している。裏手の奥の院はコンクリで固められた上に立入禁止、崖崩れの恐れがあるのかもしれないが、残念とも思わなかった。境内からさらに上へ向かう階段があり、登りきると細い稜線の遊歩道が伸びていた。近在の方は朝夕に散歩されるのだろうか。入100円。

(3)第3番 祇園山 安養院(あんよういん) 田代寺(田代観音):鎌倉市
 岩殿寺から10分ほどで到着、途中横須賀線の踏切を渡る。鎌倉の寺と言うと薄暗く苔むしてアジサイが被るように咲きという勝手な思い込みがあるが、ここは新しくサバサバした感じ、観音堂の内部も格子越しに少し見られる程度だったが、ご本尊や光背が見られたのでお参りした感が出た。
 御朱印をいただいて駐車場へ戻ろうとすると雨がパラパラと…うっそ、今日は昼に軽く降るかもって予報じゃなかった?まだ10時過ぎ。持参のレインウエアを着、タンクバッグとウエストポーチにカバーを被せる。グラブカバーとブーツカバーは持参しなかった。入100円。

(4)第4番 海光山 長谷寺(はせでら)(長谷観音):鎌倉市
 田代寺から10分ほどで到着。大仏ほどではないが観音様も有名なはずだが、人出は少ない。有料駐車場に二輪料金が出ていないため係員に尋ねると「二輪は置く場所ないんです」と冷たい答え。自転車駐輪場はあるが、バイクを止めると寺の方が直ぐに飛んできて怒られますよと釘を刺された。どこへ停めたら良いというアドバイスは貰えず、とりあえず周辺をと思ったら門前の交差点角の飲食店の軒先に停めるスペースがあり、開店準備中のご主人に開店時刻を伺い、30分後だと言うので参拝後に寄るのでとお願いしたら快諾いただいた。
 さすが長谷観音、庭園は見事だし観音堂は綺麗。綺麗すぎて味わいには欠ける。併設のミュージアムを見学、大きくはないが興味深い展示だった。入400円、ミュージアム300円。御朱印代ふくめ交通系ICカード払い可 

 ミュージアムを見学して建物から出ると土砂降り。忘れぬよう御朱印を頂き、バイクを停めさせて頂いた店「以志橋」が営業を始めていたので、早めの昼食をいただく。「鎌倉丼」と言うのは何ですかと訊ねたら、親子丼の鶏を海老に変えたものだと。それって海老玉丼じゃないの?(^^;)でも蕎麦とのセット、美味しかったです。
 食事をしながら様子を観ていたが、雨雲レーダーを見てもこのあと雨が止むようには思えない。次に向かうとすれば小田原、ずっとこの天気で走るのはイヤなので、鎌倉・逗子エリア4ヵ所を回り終えたこのタイミングで本日は引き上げることにする「今日はこれくらいにしといたるわ」と呟きながら鎌倉街道を北上した。途中で十三番弘明寺を通ったが、雨の中を参拝する気にはならず、出直すことにした。13:30に帰宅。装備に関する乾燥と反省は、
・インカムでFMやスマホ音源を聴くと、下道ノロノロでもあまりイライラしなくて良い
・GPS+Google Mapを作動させるとスマホがかなり熱くなり、好天だと温度上昇で抑制モードになって使い物にならなくなりそう
・ツーリングマップルは縮尺が大きいため、詳細確認は別に参照するものが必要
・ジェットヘルは、雨でもシールドが曇ることが少なくてとても良い
・古いブーツカバーは底がボロボロで持参しなかったのは失敗、直ぐに買い替えよう
・レインウエアは古くて目詰まりしているのが、内側の蒸れがひどいので洗おう
・無人の入山料徴収箱が置かれていて釣銭を貰えない可能性もあるため、100円玉は多めに用意しよう
・蝋燭の着火用にはターボライターの方が風に強くて便利そう

 本日の巡礼箇所:4
 巡礼箇所の合計:4/33
 本日の走行距離:約85km
 巡礼ツー合計走行距離:約85km
 坂東三十三観音 公式Web:https://bandou.gr.jp/
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【本】鷲田清一著 「新編 普通をだれも教えてくれない」(ちくま学芸文庫)

2020-07-20 20:00:00 | 本・映画・展覧会
 なんか、予想していた内容と全く違っていて戸惑った。勝手に予想する方が悪い。予想していたのは若い世代への教育とか、世の中ステレオタイプ(=ふつう)なものの見方で、「ふつうって何?」とか、同調圧力社会とか、そんな感じ。

 実際には様々な雑誌等に載せられたエッセイ集で、雑誌が異なるため同じような内容が何ヶ所にも現れ、ちょっとがっかりする。阪大総長であると同時に哲学者でもある著者ならではの、教育者としての目、哲学者としての思想が交錯して面白いといえば面白い。身体は誰のものか、とか食生活は、とか、携帯電話文化とか。もっとも携帯分野の普及について、年配である著者の反感は解らないでもないが事実世界はそうなっており、幾ら著者が不満を表し生活への影響を憂いたところで何も起こるまい。そういう意味で、やはり哲学者は思想に生きるのみで現実との折り合いを付けられないのかと思ったりもした。

 やはりこういう本は、著者はこう言っているが己はどう思うのだと自らに問い掛けながら読むのがいい。

 2020年7月4日 自宅にて読了
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2020年7月2日 【食べ物】JR東海x崎陽軒 N700Sデビュー記念弁当

2020-07-20 06:00:00 | ノンジャンル
 大嫌いな(←強調)JR東海の、趣味的には大嫌いな(←強調)東海道新幹線に新型車両がデビューした。N700S系と言う。そもそもN700って形式が、700以降の百番台が空いてない(800系は九州新幹線車両、900番台は試作および業務用車両)からか「N」を付けた時点で気に喰わないのだ。堂々と「1000系」を名乗れば良かったではないか。そして今回は懲りずに、数字の後ろにSupremeの頭文字だと言うこじ付けで「S」を付けた。次はきっと究極を意味するとか言ってZを名乗るに違いない…とまあこれくらい、趣味的に東海道新幹線は大嫌いなのだ。あくまで趣味的であって、移動の道具としては、高い点を除けば最高だ。

 で、移動自粛要請解除を待っていたかのように、7月1日からこのN700S系が営業運転を始めたのを記念し、シウマイの崎陽軒とのコラボ弁当が発売された。崎陽軒は近年、期間限定の弁当販売をちょくちょくやっているが、あくまでシウマイ弁当の掛け紙を変えるだけだった。だが今回はシウマイ始め崎陽軒の弁当で見られるおかずを散りばめ、仕上げに記念ロゴ入り焼き海苔を敷いた特製弁当である。商品説明はこちら。偶然気がつき、まだ購入枠が残っていたので予約することができた。

 長々と書いたが、お味の方は。慣れ親しんだシウマイ弁当と共通するおかずが多く、おおっと思うのは海苔に描かれた特製ロゴと本作オリジナルの醤油いれ「ひょうちゃん」なのは皮肉。当然お味の方も新鮮味には欠け、「やはりシウマイは旨いな」と呟く始末。だったらシウマイ弁当で良いじゃないか。まあ「お祭り」なんで参加したってことで。ちなみに8/1-3にも販売するので、興味ある方は特設ページ見て予約なさって下さい。8月販売分は「ひょうちゃん」のデザインが変るので、それだけ欲しいな(^^;)
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【バイク】YBR125(FI#2)で坂東三十三ヶ所巡りツーリング(0)

2020-07-17 20:00:00 | バイク・自転車
 CB750(RC42)を譲った後輩クッチー君が坂東三十三ヶ所巡りをしていると意外な趣味を聞き、それじゃ一緒に「御朱印ツーリング」へ行こうかという話になった。しかし自分はまだ何もしていない。後輩に追いつくべく、四国八十八ヶ所に先んじて坂東を回ることにした。

 GWに計画していた四国巡りでは白衣や輪袈裟まで用意したが、坂東(関東)ではチト恥ずかしい。普通の格好で周り、線香と蝋燭のみ持ち歩くことにした。そして般若心経は、いつまで経っても覚えられない…御朱印帳は「坂東・西国・秩父」の百観音用がセットになった分厚いものを購入(写真)。割安だという理由より、これだけ回るんだと自分に課題を与えるためである。秩父は現地で歩いて回ろうと思う。西国は、その時に考えよう。

 坂東の札所は幸いにも地元の神奈川県から始まり9ヶ所、続く東京は浅草寺1ヶ所のみだ。合せて、日帰りで2回あれば回れるか?あと埼玉で1日、それで後輩クッチーに追いつく。梅雨の晴れ間を狙って、信仰心薄い巡礼を始める。全部で6,7回のツーリングになると思う。目標は、年内の結願(けちがん)だ。
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【映画】千と千尋の神隠し

2020-07-17 06:00:00 | 本・映画・展覧会
 ジブリシリーズ、やはり日本映画史上の興行成績いまなお一番らしい本作を見逃すわけには行かんでしょう、当時観なかったし。

 うーん、何で皆それほどこの映画に惹き付けられたのか、解らない。きっと話題作だから我も我もと観に行ったのだろう。逆に言えば、もう少し時代が違えば、「もののけ姫」は勿論のこと、「ナウシカ」なんて(ちょうど新海誠の作品がそうであるように)社会現象と言えるほどの興行収入を上げたに違いない、そうでなければならないと思ったほど。

 もちろん本作がつまらないとは言わない。暗くなってから出現する「八百万の神が疲れを癒す」繫華街と、その核となる巨大な湯屋ビルの構成は面白いし、登場人物(?)はむしろ主人公(千尋/千)より周辺の方が存在感あるほど。特に「カオナシ」いいよね、あの原始祭礼的なお面。ヤツがスーッと消えてゆく演出効果は最高。

 これまた色々な暗喩を含む作品で、できれば公開当時に本作を観たあまたの観客それぞれが、豚とは、坊とは、カオナシとは…考えて欲しかったけど、どうだったかな。テーマが明快で描写が直接的なディズニー作品と実に好対照ではありませんか。

 2020年7月1日 川崎・チネチッタにて
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2020年7月1日 【仕事】在宅勤務4ヶ月目

2020-07-16 20:00:00 | 仕事
 3月末から始まった在宅勤務も満3ヶ月となり、4ヶ月目に入った。この間に出社したのは僅か2回。いちおう在宅勤務は今月末までとされているが、その後も従来のように週5日出社することは多分ない。何しろ定期券解約まで指示されたのだ、会社の方針に従うならせいぜい週2日だろう。

 生活圏は劇的に狭まった。基本的には自宅から数百mにあるスーパーまで。通勤に使っていた駅ですら、図書館や映画を観に行くとき以外は行かない。もともと遠出はすれど近場ウロウロはしない生活だったので、ストレスを感じることもない。あ、でも会社帰りに都内のライブハウスに向かっていたのが、夕方にわざわざ都内まで出かけるのには(新型コロナ感染リスクを除いても)抵抗を感じる。きっと今後、ライブに行くペースは落ちるだろう。

 8月以降の勤務について会社からどういうお達しが出るのか、それで自分の生活がまた変わるのか、ちょっと楽しみではある。
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【映画】もののけ姫

2020-07-16 06:00:00 | 本・映画・展覧会
 「ナウシカ」を観に行ったのだから、その続編的意義を持つとも言われる「もののけ」も見に行くことにした。うーん、これもちゃんと観てなかったかも。ジブリ作品って前宣伝や特集記事が多いから、それだけで観た気になっちゃっていたんじゃないのか。

 「ナウシカ」より遥かに多くのアンチテーゼを、遥かに直接的に描いた作品だなと思った。誰だジブリをファンタジーだと言ったヤツ。本作観てそう言えるのは、よっぽど脳内お花畑なんだろう。確かに舞台の森の幽玄さにはナウシカの腐海に共通するうすら暗さがあり、ファンタジーに込めた痛烈な社会批判には共通するものがある。

 だが本作は強力な「毒」を吐く。思いつくだけで村の因習(必ずしも悪とは言い切れないが)、少数民族絶滅、男尊女卑、女人禁制、ハンセン病患者差別、拝金主義、(今で言う)ダイバーシティ、エトセトラエトセトラ。そして登場人物は葛藤したり傷ついたり癒されたり。さらに、舞台として日本の近代から中世頃までのあれこれをモチーフとしており、とにかく観ていて考えること、気になることが多い。

 これは立派な教材だ。ストーリーの無理やりな展開とか、気になるその後とか山ほどあるけど。「ナウシカ」は観終えてホッとする部分があったが、本作はザワザワした感覚が残った。

 2020年6月29日 川崎・チネチッタにて
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