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「男性不信」池松江美

2013年06月15日 09時16分59秒 | 読書(小説/日本)

「男性不信」池松江美

池松江美 ・・・聞いたことない?
実は、辛酸なめ子さんの本名。
以前「女子校育ち」を紹介した。→「女子校育ち」辛酸なめ子
とても盛りだくさんで、丁寧な内容、文章にも好感を持った。
小説はどうなんだろう?

自伝的なフィクションということで、かなり自分のカラーを出している。
即ち、毒と妄想が炸裂。
ブスである自分は虐げられてきた、と。
6章に分かれるが、毒が薄い章は、妄想全開。
基本的にサービス精神が旺盛な方、という印象。
毒や妄想がユーモアにくるまれ、楽しんで読んでもらえるよう演出されている。
そのあたり、さすがである。

P131-132
新宿で自分のブログ読者に呼びかけ、オフ会を開催する。4人が集まる。
オフ会のあと新宿の裏道に連れ込まれて集団レ・・・・・・ああ、どうして今になってこんなネガティブな妄想が!しっかりするのよ由美。ピンチの時は貞操を守る魔法の呪文があるじゃない。守護霊様、それは何ですか?教えてください。「生理なんです」って言えばいいのよ。そうか、その手がありましたね!でも、猛り狂った男たちがそれで引き下がってくれない場合は・・・・・・?そしたら「私はクラジミアなんです」って言いなさい。男たちは尻尾を巻いて逃げていくわよ。なるほど・・・・・・って、ちょっと、クラジミアって守護霊様、あなたは本当に守護霊様なんですか?それに、クラジミアじゃなくクラミジアですよね?あなたは、まさか通りすがりの浮遊霊では・・・・・・あっ無視しないでください!私はどうすればいいんですか!?誰か守ってください~~!

・・・と、こんな感じの文章が続く。

【参考リンク】
池松江美『男性不信』 (06/05)

【ネット上の紹介】
今から男という生き物の愚かさを発表したいと思います―。雑誌『hon・nin』連載時から話題騒然!!男=淫獣たちとの果てしない格闘を綴った、辛酸なめ子(本名・池松江美)の半自伝的小説。