
「林檎の木を植える」志村志保子
志村志保子さんと言えば、「女の子の食卓」シリーズ。
料理がテーマのオムニバスで、レベルの高いシリーズだった。(全8巻)
その志村志保子さんが長編を描いた。
気になるのでさっそく読んでみた。
雑誌では隔月で6回連載、つまり1年がかり。
最後の方はページが足りなくなってあせったようで、
最終回はページを増やしてもらい、
さらに単行本化にあたり、3ページ追加、とのこと。
本作品のテーマは「友情」。
最初、このストーリーはどこへ流れていくのだろう、って感じで、
予想のつかない展開。
でも、最期は見事な着地。
伏線と技巧テクニックのレベルが高い。
ラストは泣かせるが、志村志保子作品なので、あざとさを感じさせない。
よく出来ている。

↑「クッキー」連載H24.11月号-H25.9月号

【ネット上の紹介】
高3の夏、みいの幼なじみ・真由果がバス事故で死んだ。普段乗らないバスになぜ乗ったのか、わからないまま…。大学生になったみいは、引っ越し先で隣人・槙に出会う。槙はなぜか真由果に関する秘密を知っていて…? みいと槙が出会ったことで、死んだ真由果を巡る、真実がめくれはじめる──。