「この日本で生きる君が知っておくべき「戦後史の学び方」」池上彰
タイトルを見ただけで購入。
戦後史を考えるときの「資料」を多数紹介してくれるのか、と。
「資料」は全く紹介されず。
思惑が外れた。
しかしながら、得るものも大きかった。
テーマ別に戦後史が語られるので、解りやすい。
コンパクトな中で、多くの重要な事項が語られる。
買ってソンのない作品、と思う。
P101
『エネルギー―エネルギーが変わるとき労働者は翻弄される』・・・この章が興味深く感じた。
三池闘争が説明されている。
P110
三池炭鉱も、1997年に閉山となりました。閉山のとき、第2組合は900人。三池労組の組合員は15人でした。組合員の団結力で組合は残りましたが、ヤマ(鉱山)は残りませんでした。
主要なエネルギー源が変わるとき、社会に大きな摩擦が生まれ、ときに悲劇ももたらされるのです。
P112
バブルのときより電力の消費量が増えている、ってどういうこと?
夜のネオンもいらないし、24時間の店もなくていい・・・これ以上便利にならなくていいよ。
P153-154
1954-1957・・・神武景気
1958-1961・・・岩戸景気
1962-1964・・・オリンピック景気
1965-1970・・・いざなぎ景気
【ネット上の紹介】
池上さんの座右の銘は「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」。格差、反日、デフレ、原発と復興、沖縄と安全保障―現代のさまざまな問題は戦後70年の歴史を知らずにはわかりません。自信喪失した日本を変えるために、敗戦から甦った「ほんとうの戦後史」を学びたい人への一冊。大好評、東工大講義シリーズ第二弾です。
[目次]
原子力―事故からわかる「想定外」のなくし方
復興―どうやって敗戦の焼け跡から再生したのか?
自衛隊と憲法―「軍隊ではない」で通用するのか
政治―55年体制から連立政権ばかりになったわけ
日米安保―米軍は尖閣諸島を守ってくれるのか?
エネルギー―エネルギーが変わるとき労働者は翻弄される
韓国―“普通の関係”になれない日韓の言い分
教育―学校では教えない「日教組」と「ゆとり教育」
高度成長―日本はなぜ不死鳥のように甦ったのか
公害―経済発展と人の命、どちらが大事ですか?
沖縄―米軍基地はどうして沖縄に多いのか
全共闘―1968年、なぜ学生は怒り狂ったのか
国土計画―日本列島改造は国民を幸せにしたか
バブル―アベノミクスはバブルの歴史から学べるか
政権交代―なぜ日本の首相は次々と替わるのか