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「明日をつくる十歳のきみへ」日野原重明

2019年12月13日 20時41分25秒 | 読書(エッセイ&コラム)
「明日をつくる十歳のきみへ」日野原重明

日野原重明さんをご存じだろうか?
聖路加国際病院の元・院長、と言ったら、「あっ、そうか!」、と分かってもらえるだろう。2017年、105歳で亡くなられた。
本書は、日野原重明さんが103歳の時に、子どもに向けて書かれた本である。
(関係ないけど、もし病気になって入院するなら、聖路加国際病院のようなところに入院したい・・・本書を読む前から「良い評判」が大阪まで伝わっている)
それにしても、普通にすごい人だ。皮肉なしに「立派な人」は、滅多にいない。

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1970年3月31日、著者は日本で最初のハイジャック「よど号」に乗り合わせる。
生きて帰れないと覚悟するが、九死に一生を得て、ソウル空港の土を踏んでインスピレーションを感じる。
P49
「これまでの人生は、自分のために生きてきた。これからは、世話になった人への恩返しでなく、出会ったどんな人にも自分のいのちを捧げよう」と。

命とは何か?
P53
「いのちとは、自分に与えられた時間のことである」と。いのちも時間も目に見えませんが、「その人が死ぬまでに使える時間」が「その人のいのち」という考えは、子どもにもわかりやすいと思います。

1995年3月20日、「地下鉄サリン事件」が起きる。
P67
わたしたちのいる聖路加国際病院のもより駅、築地でもたくさんの被害者が出ましたが、聖路加国際病院ではすべての患者を受け入れて治療し、被害者治療の拠点病院となりました。その結果、640人の受け入れ患者のうち、とくに重症だった1人の婦人をのぞいて全員二週間後に退院させることができました。
 なぜ一度に640人もの患者を受け入れることができたかというと、たまたま聖路加国際病院の理事長がわたしの提案を受け入れて、災害時の拠点病院となることができるように改装されていたからです。
 そのために、すべての廊下とロビー、チャペルに酸素のパイプや吸引パイプなどの配管がされていて、いざというときには、チャペルの中でも廊下やロビーでも、患者さんの治療ができるように設計されていました。

【ネット上の紹介】
大切なことは―ゆるしの心を持つこと、おとなになったら自分の時間を人のために使うこと、人を助けるために科学を使うこと、夢が生きがいを与えてくれること…
1 「いのちの授業」でわたしが教えていること(母校での授業が「いのちの授業」のきっかけ
「いのちの授業」はわたしが指揮する校歌ではじまります ほか)
2 時間の使い方を知ってください(自分の時間をだれのために使うか
いのちとは自分が自由に使える時間のこと ほか)
3 目に見えないものの大切さ(大切なものは目に見えないという真理
あらためて、いのちとは何か考えてみよう ほか)
4 科学のよい使い方と悪い使い方(風力発電を知っていますか?
凧あげでも科学は学べます ほか)
5 いくつになっても夢を持とう(なぜ夢を持つことが大切なのか
何歳になっても新しいことをはじめる気持ち ほか)