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「神様の果物 江戸菓子舗照月堂」篠綾子

2021年07月19日 07時30分34秒 | 読書(歴史/時代)


「神様の果物 江戸菓子舗照月堂」篠綾子

シリーズ最終巻、これで完結!

P212
最初の菓子が何かはご存じどすか――と、宝山から目を据えられ、なつめは「橘の実と聞いております」と答えた。
「そうどす。田道間守命さんが海の向こうから天子さまのために持ち帰った不老不死とされる非時香菓(ときじくのかくのこのみ)。これが橘の実で、日の本初の菓子とも言われています。(田道間守命が祀られているのが吉田神社・・・お菓子の神社と言われている)

P237
少彦名命(すくなひこのみこと)は大国主命の国造りを手伝うが、その途中で常世の国へ去ってしまう。その常世の国に生えているのが非時香菓(後略)」

『あとがき』より
なつめ以外の菓子職人を目指す人々も、照月堂の子供たちも含めてまだまだおりますし、いずれその後を書くことができたらと願ってやみません。(「後日談」がある、ってことですね?・・・楽しみに待ちましょう)

【ネット上の紹介】
母代わりの了然尼が建立中の寺の庫裏になつめが越して初めて迎えた秋のある日、駿河で医者をしている兄・慶一郎が突然訪ねてきた。なつめが七歳のときに京の生家で起きた火事の夜以来、十余年ぶりの再会である。兄からは、両親が亡くなった火事の真相が明かされる。一方、京の菓子司・果林堂の御曹司で、江戸遊学中の長門からもたらされた寒天なる材料に興味津々のなつめ。世話になった照月堂を辞め、今後どのような菓子を作っていこうかと模索した後に辿り着いた道とは……。菓子職人を志した娘・なつめの物語、ついに完結。