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「本日も晴天なり」梶よう子

2021年07月20日 07時29分40秒 | 読書(歴史/時代)


「本日も晴天なり」梶よう子

お江戸家族小説、とあるので読んでみた。
大久保鉄砲百人組、礫一家の話。
泰平の世が続いて、鉄砲同心たちは鉄砲を実践で使うことがなくなった。
代わりに、つつじ栽培の内職をして生活している。

P10
「我らだけではない。根来組は提灯、青山百人町の甲賀衆は傘張りだ。御徒組も朝顔栽培で糊口をしのいでいる」

P270
「(前略)今なら御家人株の相場は二百両だ」

P273
信介が向かおうとしている先は寺が建ち並ぶところだ。こうした寺町の門前の通りには、少々いかがわしい店が並んでいる。(聖と俗は、昔からセットのようで、神社仏閣の近くには、その手の店がある)

【ネット上の紹介】
長く泰平の世が続き、代々大久保の地を守る鉄砲同心たちは火薬の材料を転用したつつじ栽培の内職に励み、時季には美しい花々を求めて多くの人が集まる江戸名所となっていた。礫家はつつじ作りの才を持つ丈一郎、頑固者の父・徳右衛門、温和な母・広江、勝気な妻・みどり、生真面目な息子・市松、物忘れが多くなってきた祖母・登代乃の六人暮らし。銃の代わりに大ばさみを握り、火薬の材料を肥料に花を咲かせる。大久保鉄砲百人組、礫一家が繰り広げる笑いと涙の春夏秋冬。温かなお江戸家族小説!