「漂流するトルコ」小島剛一
読み返し。
P76
賄賂はトルコやその周辺の国々のあらゆる階層に広く深く根付いている慣習。(中略)多くの人は「賄賂を使わずにまともに生活できる国なんてこの世にはない」と確信している。
P138
トルコに住んでいる人と郵便による連絡はしていない。そんわけは、トルコでは「国家の安全のため」と称して公式に私信無断開封を国家が行っているからである。
P235
チェルノブイリ原発事故以来、トルコのガンや白血病の診断率は、それまでの数十倍に跳ね上がっている。
P236
ユダヤ社会では「母親がユダヤ人であればユダヤ人であり、母親がユダヤ人でなければユダヤ人でない」と決まっている。
【ネット上の紹介】
政府に弾圧され続けるトルコの少数民族の言語と、その生活の実態を、スパイと疑われながら、調査し続けた著者。前著『トルコのもう一つの顔』(中公新書)が、まるで推理小説のようなスリルに満ちた物語と、著者の少数民族に対する愛情に涙が出たと絶賛され、長らく続編が待望されながら20年。前著でトルコを国外追放されたあと、再びトルコへの入国を果たし、波瀾万丈のトルコ旅行が開始される。著者の並外れた行動力と、深い知識、鋭い洞察力が生み出した画期的トルコ紀行。