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青空、ひとりきり

鉄路と旅と温泉と。写真はおおめ、文章はこいめ、コメントはすくなめ。

古典継承

2018年10月21日 17時00分00秒 | 富山地方鉄道

(凸型電機のキャブ周り@デキ12021型)

センターキャブのデキ12021。四方が開いていて明るいキャブの中に、大ぶりなマスコンが前後に設置されています。あーいうノコギリの歯のような電気機関車っぽいマスコンを握ってカチカチとノッチを入れてくのってすっごく憧れる作業ですよね。まあ機関士の真似事がやりたければ碓氷峠の鉄道文化むらとか行ってお金払えばやらせてもらえるんだろうけど(笑)。ちなみに地鉄で現役の電気機関車はデキ12021の1両だけのようですけど、これを動かせる人ってどれくらいいるのだろう。見た感じ機関士さんお若い感じの方だったけど、やっぱり後継者養成のためのハンドル訓練なのかな。

 

特急くろべをやり過ごした後、デキの機回しのためにベテランの乗務員氏が線路に降りて、手旗信号でデキの誘導を始めました。進行方向に向かって割り出していくスプリングポイントだから、ポイントの転換はいらないみたいですね。定期列車のダイヤに支障する訳にはいかないと見えて、駆け足での作業になります。

  

宇奈月側から富山側に上り本線を使って大きく機回し。発進ごとにデキの短笛が山にこだまします。内山駅構内での機回しは、踏切を制御する地上子を踏まないためか構内踏切が下がりませんでしたね。見てるの私含め三人だけだったけど、撮影に夢中になって安全を欠くことのないように気を付けなきゃいけません。デキ12021型は、突き出たボンネットとカニのような小さな尾灯が愛らしい機関車です。どことなく遠州鉄道にいたED28とか、伊豆箱根の駿豆線にいるEDなんかと同じ匂いがするね。

 

最後はホキの富山側に連結して機回し完了。よくよく見るとデキの足回り、台車が渋い。東武の古い車両が履いてるミンデンドイツ式の台車みたいのに、大きな砂箱がくっついている。ワールド工芸の世界から飛び出してきたような機関車と貨車の組み合わせが、ドコドコドコドコ…というコンプレッサーの音も心地良く折り返しの発車を待っています。


撮影していた我々に「出ますよ~」という声がかかる。構内踏切が鳴らないまま、内山の駅を逆線出発するシーンをワンカット。デキが宇奈月や立山に入る際は、どちらも末端部分は推進運転となるらしい。今日は作業自体がないようなので内山折り返しでしたが、推進運転のシーンも見てみたかったなあ。まあ、それでも貴重な機回しのシーンが見られたのだから、良しとするか。

コメント
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