青空、ひとりきり

鉄路と旅と温泉と。日々の情景の中を走る地方私鉄を追い掛けています。

寺田再生

2018年10月25日 17時00分00秒 | 富山地方鉄道

(猫の住む駅@寺田駅)

宇奈月温泉までの撮影を終えると、既に時間は午後も半ば。午後になって明らかに北アルプスの方から雲が出て来て天気が悪くなってきた。どこで何を…という考えもなく、何となく寺田の駅へ。すっかりフルリノベーションされた駅舎、以前からいたのか定かではないのですが、駅住みの野良猫がいるらしく駅舎の周りをウロウロとしています。駅のリノベに合わせて、駅前にパークアンドライド用の駐車場が出来て便利になりましたね。


平成24年頃の旧寺田駅。右書きの駅名の文字含めて昔のものを躯体だけ残してそのまま新しく作り直したのが分かります。錆びたトタン屋根、古びた板塀、歪んだ窓枠、味わいのある看板。それはそれで風情がありましたが、そりゃ普段からの利用者にとっては新しい方がいいに決まっている訳で。昭和6年の開業当時の意匠を最大限に尊重した、素敵なリノベーションです。


普通電車の14720系立山行きと、電鉄富山行きの特急立山号の交換。なぜか立山線のホームは右側通行。昨日も今日も立山線・地鉄本線ともにカン付きの車両はカボチャ京阪ばかりで、14760系のカン付きはほとんど見られなかったなあ。地鉄の運用ってどう流れてるか分からないんだけど、DDLやAPEX以外はほぼ共通運用だし運用距離も長いから傾向がつかみにくい。


寺田駅の西側から地鉄本線ホームを遠望。手前左側にある年代物の建物は、これも開業当時から建てられている寺田変電所。立山線と本線の間でハの字型に大きく開いたホームの上に、待合室と今は使われなくなった信号詰所があります。寺田の駅は周囲にこれと言った建造物はなく、特に西側は大きく開けていて冬の晴れた日にはホームから剣岳がよく見える。


駅舎側から4番(立山行)→3番(立山線富山行)→1番(本線富山行)→2番(宇奈月行)と変則的に附番された駅のホーム。立山線ホームが右側通行になっているので、上りは奇数・下りは偶数という基準で揃えた結果並び順がゴチャゴチャ。間違いのないようにホームのモルタルに白ペンキで大きく番線が振ってあるのはご愛敬である。


本当なら、夕日の当たる寺田の駅で雷鳥カラーの14760系の交換シーンとか期待してたんだけど、空はどん曇りだし来るのは京阪カボチャばっかだしで気勢が上がらない(笑)。真冬の晴れた日に、この駅から神々しいほどの剣岳を拝んでみたいというのは願望の一つ。ちょっとの未練を残して、デルタの駅を後にするのでありました。
コメント (2)
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