tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

コロナも落ちつき、これからが観光シーズン、ぜひ奈良に足をお運びください!

清酒発祥の正暦寺が、大ピンチ!

2014年06月21日 | 奈良にこだわる
日本酒は、もともと「濁り酒」だった。室町時代に「無上酒」(最上の酒)と呼ばれた「清酒(すみさけ)」を醸(かも)したのが正暦寺(しょうりゃくじ・奈良市菩提山町)だ。だからこの寺には「日本清酒発祥之地」の石碑が建っている。
※写真は倒木時のもの(今はビニールシートが載っている)、お寺からいただいた

その正暦寺で、エラいことが起きている。本堂の屋根が半壊しているのだ。私がこれを知ったのは、5月29日のことである。Facebookの「チャリティーイベント 正暦寺本堂を復活させる会 (仮)」が目に止まった。それによると

日本清酒発祥の地である正暦寺の本堂屋根が、さる 2014 年 2月14日の大雪による倒木 の直撃を受け半壊、それに伴い正暦寺は多額の修繕費を必要としておられます。日本酒をこよなく愛する者としては看過することのできない事態であり、日本酒のチャリティ ーイベントを開催して復興の一助としたいと考えます。

主宰されているのは、Yさんという日本酒愛好家である。4人ほどのお仲間で、「正暦寺本堂を復活させる会」を立ち上げられた。自慢ではないがここに「いの一番」にコメントを入れたのが私である(5/30 18:46)。そのあとも、電話などでYさんとは連絡を取っている。

そんなとき、私の元上司のMさんから、メールをいただいた。2週間後の6/13(金)のことである。正暦寺の大原弘信住職は、Mさんの高校(奈良高校)の同級生だ。住職がお困りの様子なので、支援したいと考えている。ついては、一緒に現場を見に行き、「何か支援策を考えてほしい」という依頼である。ちょうど6/19(木)は朝から用事があって、休みを取る予定だった。「この日の夕方は空いていますから、ご一緒します」と返答した。

6/19の夕刻、Mさんと私は正暦寺を訪ねた。「錦の里」と呼ばれる菩提山町へは、いつも紅葉シーズンに訪ねるので、こんな青葉の頃に訪ねるのは初めてだ。参道は静まりかえり、山里ののんびりした風情が漂っている。

寺務所で大原住職にお会いした。お寺は檀家を持たない。拝観料収入だけで細々と暮らしておられる。18棟の建物の維持管理には多額の費用を要するという。新聞にも取り上げられ、ホームページでも寄付金も募っておられるが、jまだあまり反応がないようだ。本堂の周囲にはたくさんの椎(コジイ=ツブラジイ)の木が生えていて、これからも倒木の恐れがある。しかし天然林は県指定天然記念物「正暦寺境内のコジイ林」に指定されているので、県の承認なく伐採することができないという。これも大いに問題だ。



住職の案内で本堂を訪ねた。これはひどい。予想以上に建物が傷んでいる。倒れた椎の巨木の枝が屋根に刺さり、天井を突き抜けている。木の重みがかかったので、扉もなかなか開けない。巨木は本堂と山の斜面の狭いところで倒れていているので、これを運び出すこともままならないという。まずはこの現状を広くアピールして、寄付金を募るのが先決だ、と感じた。住職にいただいた趣意書には、

正暦寺本堂修復事業にご協力お願い申し上げます

このたびの2月14日の大雪で、その重さに耐えかねました十数本の椎の大木が倒れました。その内の巨木一本が本堂の屋根に当たりまして本堂の屋根が半壊致しました。

屋根の修理費用に加えまして、何十トンという重荷が一点にかかったためにゆがみが生じ、その補修・補強工事費も必要となっております。合わせまして3千万円以上の特別出費が余儀なくされています。

本堂修復に向けまして、正暦寺山内一同全力を傾けまして取り組んでまいりたいと思いますが、普段性と致しまして、広大な境内地と18棟の建物の維持管理に相当額の出費を余儀なくされています。そのような中での今回の修復事業には、その費用の捻出に大変苦慮致しております。

皆様方におかれましては、何かと出費ご多端の折にこのようなお願を申し上げますのは誠に心苦しいのですが、今回の本堂修復事業にご協力下さいますようお願い申し上げます。
           
〒630-8413 奈良市菩提山町157番地
 正暦寺 住職 大原 弘信
 責任役員一同

振込先は、銀行と郵便局の2つある。寄付金額には、上限も下限もない。

1.銀行口座 南都銀行帯解支店 普通預金口座 2037910「宗教法人 正暦寺(しょうりゃくじ)」 
2.郵便振替口座 口座番号 00970 8 319594「正暦寺(しょうりゃくじ)」
                   
皆さんには、ぜひご協力をお願いしたい。今後はご住職や「チャリティーイベント 正暦寺本堂を復活させる会 (仮)」と連携して、記者発表や関連イベント(住職の法話など)も企画していきたいと考えている。

清酒発祥の地であり、秋には「錦の里」と呼ばれる紅葉名所である。今は、日没後には蛍がたくさん飛び交う「蛍の里」だ。まずは皆さん、この現状をお察しいただき、募金活動へのご協力をお願いします!
コメント (9)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする