![]() | 伝説的医書『黄帝内経』の驚異 病を治す哲学 |
青島大明 | |
講談社+α新書 |
奈良新聞に毎月2回連載されている「漢方診療日記」を時々拝読している。筆者は漢方医の桜井竜生氏である。桜井氏はこんなHPも運営されている。金曜日(3/9付)に掲載されたのは「約束は身体に悪い~古典医学書『黄帝内経』の教えに学ぶ」。
なお『黄帝内経』とは《こうていだいけい 中国の古典医学書。戦国時代から秦・漢にかけて、医学文献を集大成したものとされる。現存本は「素問(そもん)」「霊枢(れいすう)」に分けられ、黄帝と岐伯(きはく)・雷公(らいこう)らとの問答形式で、生理・病理・診断法・治療法を述べたもの。こうていないきょう》(デジタル大辞泉)。桜井氏の記事によると、
『黄帝内経』の最初の部分に「最近(2000年以上前)は宮仕えが多くなり社会が発達して来た、その為(ため)、以前の様(よう)に人々は健康的ではなく早死にするようになった」との記載がある。
現代社会では当たり前だが、決まり事で動いている。「無理やり身体を合わせることに無理があり、身体が弱る」と東洋医学は説く。
よく似た言葉に「義理を欠け」がある。故岸信介元内閣総理大臣の座右の銘だったそうだ。付き合があるからとムリして出かけていったり深酒をしたり、というリスクを戒めているので、これも「約束は身体に悪い」の一種といえるだろう。
全く約束しないで生きていくことは出来ないにしても、ムリして出ていって身体を壊すようなことになっては、元も子もない。「約束は身体に悪い」をシッカリと肝に銘じたい。