tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

コロナも落ちつき、これからが観光シーズン、ぜひ奈良に足をお運びください!

めらめらと炎が走る若草山焼き/毎日新聞「かるたで知るなら」第37回

2022年01月24日 | かるたで知るなら(毎日新聞)
NPO法人「奈良まほろばソムリエの会」は同会が制作した「奈良まほろばかるた」の各札を題材に毎週木曜日、毎日新聞奈良版に「かるたで知るなら」を連載している。先週(2022.1.20)掲載されたのは〈山頂の悪霊を供養/若草山焼き(奈良市)〉、執筆されたのは奈良市出身・木津川市在住の松田雅善さんだった。松田さんは私のもと同僚だ。


まずが花火上がる。山焼きと花火が1枚に写っている写真が
あるが、決してあのようには見えない。写真はすべて1/22撮影

今年の山焼きの日(1/22)は天候に恵まれ、また暖かい日だったのでラッキーだった。私は県庁の屋上は抽選に外れたが、奈良公園での観覧の席は取ることができた。YouTubeでライブ配信されるとはいえ、小さな子どもたちが意外な反応をしたり、遠くから来た人たちから驚きの声が漏れたり、やはり現場でたくさんの人たちと一緒に見るのは楽しい。「パブリック・ビューイング」の楽しさと言っても良いだろう。私が撮った写真も貼っておく。手持ち撮影のわりには、ブレずに撮ることができた。では記事全文を以下に紹介する。

〈めらめらと炎が走る若草山焼き〉
奈良公園(奈良市)東側にある若草山は標高342㍍。山が菅笠の形をして、三つの頂が重なって見えるため「三笠山」とも呼ばれます。手前から三つ目の頂「三重目(さんじゅうめ)」からは古都奈良の雄大な景色を一望でき、2003年には、写真家らでつくる団体
「新日本三大夜景・夜景100選事務局」主催の「新日本三大夜景」に選ばれました。



この山焼きは奈良の冬の代表的行事です。「若草山焼き実行委」や県によると、由来は山頂の鶯塚(うぐいすづか)古墳(前方後円墳)に葬られた悪霊を鎮める供養とされています。しかし、人々が勝手に火をつけるため、幕末に東大寺、興福寺、奈良奉行所の立ち会いの下、焼くようになったようです。



近年は毎年1月第4土曜に実施。当日の御神火(ごしんか)は、飛火野である「春日の大とんど」からもらい受け、春日大社と両寺の神職や僧侶と奈良奉行所の役人にふんした人など約40人が聖火行列で末社の水谷(みずや)神社まで火を運びます。火は松明(たいまつ)で若草山麓の野上神社に移され、祭壇前のかがり火に点火。祭礼後に大かがり火にも火をともします。



続いて、山焼き前に花火を打ち上げた後、市消防団員約300人が大かがり火から松明に移した火を一斉に山に放つと、炎がまたたく間に広がります。2022年も新型コロナ対策をしながら、1月22日に実施されますが、奈良公園での観覧は事前登録制で、既に受け付けは終了済み。しかし、インターネットの動画投稿サイト「ユーチューブ」でライブ配信され、夜空を赤々と染め上げる様子を自宅で楽しめます。(奈良まほろばソムリエの会会員 松田雅善)

【若草山】
(住 所)奈良市雑司町469
(交 通)JR・近鉄奈良駅から市内循環バス「大仏殿春日大社前」下車、徒歩約15分
(開 山)3月第3土曜~12月第2日曜の9~17時(※現在は閉山中)
(入山料)一般150円など


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