久しぶりに「スーパーセンターオークワ富雄中町店」で、サンマの丸干しを買い求めた(オークワは熊野市・新宮市がルーツ)。昨年、当ブログに「サンマの丸干し」という記事を書くと、〈これは奥宇陀の御杖曽爾でも「さんまのかんぴんたん」と呼ばれるソウルフードです〉というコメントをいただいた。ネットで検索してみると、「東紀州産業活性化事業推進協議会」の公式HP(尾鷲市編)に、
※写真のサンマの丸干しは8/20に購入・撮影(以下の4枚も同じ)
さんまは干物で 尾鷲の人は、よく乾いた丸干しの干物が好みです。開きの干物と違い、包丁をいれずに干すために旨みが逃げずに、 噛めば噛むほど味が出るといわれています。特にサンマは、 年始の寒い時期に獲れる脂の抜けた針子サンマをガチガチになるまで干した「かんぴんたん」という干物が有名です。
と紹介されていた。かんぴんたんは「寒貧短」だろうか。もともと三重県(伊勢市、尾鷲市、熊野市など)の方言で、それが奈良県の御杖村や曽爾村に伝わったようである。はらわたを取っていないので、そのほろ苦さがたまらない。ブログ「幸せのレシピ集」には、〈「かんぴんたん」ってなあに? /絶品、さんまのかんぴんたんの紹介も〉という記事が出ていた(タイアップ広告かも)。抜粋すると、
「かんぴんたん」とは三重県の方言で干からびた状態や、干からびた物の事を言います。今回は、お魚が苦手な方にも美味しく召し上がっていただけるであろう「さんまのかんぴんたん」をご紹介します。 ただの「さんまの干物」でしょ?と侮るなかれ。浜峰商店(三重県熊野市遊木町123-2)の「さんまのかんぴんたん」は 干物のイメージがガラリと変わります。
「かんぴんたん」に使用されるさんまは、三重県 熊野灘沖で獲れたものだけを使用しています。捕獲にもこだわりがあり、日の出前の短い時間帯に漁が行われています。これは、さんまの習性上、この時間帯に水揚げされたさんまは、空腹状態で回遊しているので、お腹の中に餌がほとんど残っていないのだそう。
そうすると、干物にして食べた時に変な魚臭さが無くさんま本来のお腹部分のほろ苦さや香りを感じられるということなのです。実際に、私も初めて食べた時はびっくりしました。
一般的な「さんまの干物」は、お腹部分の苦みや臭いが身の部分の美味しさを邪魔してしまう事があると感じていたのですが、浜峰の「かんぴんたん」にはそれが全く無いんです。一般的な干物と比べると、という基準ではなく本物の干物は、こんなにも風味豊かなんだと知った瞬間でした。それどころか、お腹周りの苦みにまで旨みが感じられたほどでした。その苦みが美味しいのです。
今年のラベル(2022.8.20)には産地が「国内」になっている。原材料はサンマと塩のみ!
昨年のラベル(2021.4.15)では産地が「千葉県」。仕入れ先の多様化を図っているのだろうか
水揚げされた「さんま」は自然海塩を使ってその日の魚の大きさ、脂ののり、肉質を考慮した上で塩の量が決められています。熟練の職人が手作業で「さんま」の変化を確認しながら塩もみします。塩もみされた「さんま」は木桶の中に入れられて蔵の中じっくりと低温熟成されるのです。
ほぐし身をご飯にのせた
熊野山麓から引き入れられた貴重な天然水で塩を洗い流し干されるのですが、この干す作業も干したら干しっぱなし、ではなく職人さんが、その日、その時々のお天気や風向きを見ながら「さんま」の向きを変えたりしながら丁寧に仕上げます。
さらに、これをお茶漬にしても美味しい!
この嫌な魚臭さ、生臭さの無い「さんまのかんぴんたん」は、焼いて、そのまま召し上がっても美味しいのですが ほぐした身をご飯の上に乗せて「お茶漬け」にする食べ方もおすすめです。私はほうじ茶でお茶漬けにする食べ方がお気に入りです。もちろん肝も一緒に召し上がれ。肝は苦いだけでしょ、なんて言わせません。
うーむ、なるほど、これは奥深い。最近はスーパーの店頭に並ぶ生サンマは、痩せこけた小型のサンマが多い。逆転の発想で、これらを美味しい「かんぴんたん」にして販売するというのは、いかがだろう。酒の肴としてはもちろん、おかずにしたり、ほぐし身をご飯にのせてお茶漬けにするのも良い。海のない奈良県なのに「ソウルフード」、これは子々孫々にまで受け継いでいかなければ!
※写真のサンマの丸干しは8/20に購入・撮影(以下の4枚も同じ)
さんまは干物で 尾鷲の人は、よく乾いた丸干しの干物が好みです。開きの干物と違い、包丁をいれずに干すために旨みが逃げずに、 噛めば噛むほど味が出るといわれています。特にサンマは、 年始の寒い時期に獲れる脂の抜けた針子サンマをガチガチになるまで干した「かんぴんたん」という干物が有名です。
と紹介されていた。かんぴんたんは「寒貧短」だろうか。もともと三重県(伊勢市、尾鷲市、熊野市など)の方言で、それが奈良県の御杖村や曽爾村に伝わったようである。はらわたを取っていないので、そのほろ苦さがたまらない。ブログ「幸せのレシピ集」には、〈「かんぴんたん」ってなあに? /絶品、さんまのかんぴんたんの紹介も〉という記事が出ていた(タイアップ広告かも)。抜粋すると、
「かんぴんたん」とは三重県の方言で干からびた状態や、干からびた物の事を言います。今回は、お魚が苦手な方にも美味しく召し上がっていただけるであろう「さんまのかんぴんたん」をご紹介します。 ただの「さんまの干物」でしょ?と侮るなかれ。浜峰商店(三重県熊野市遊木町123-2)の「さんまのかんぴんたん」は 干物のイメージがガラリと変わります。
「かんぴんたん」に使用されるさんまは、三重県 熊野灘沖で獲れたものだけを使用しています。捕獲にもこだわりがあり、日の出前の短い時間帯に漁が行われています。これは、さんまの習性上、この時間帯に水揚げされたさんまは、空腹状態で回遊しているので、お腹の中に餌がほとんど残っていないのだそう。
そうすると、干物にして食べた時に変な魚臭さが無くさんま本来のお腹部分のほろ苦さや香りを感じられるということなのです。実際に、私も初めて食べた時はびっくりしました。
一般的な「さんまの干物」は、お腹部分の苦みや臭いが身の部分の美味しさを邪魔してしまう事があると感じていたのですが、浜峰の「かんぴんたん」にはそれが全く無いんです。一般的な干物と比べると、という基準ではなく本物の干物は、こんなにも風味豊かなんだと知った瞬間でした。それどころか、お腹周りの苦みにまで旨みが感じられたほどでした。その苦みが美味しいのです。
今年のラベル(2022.8.20)には産地が「国内」になっている。原材料はサンマと塩のみ!
昨年のラベル(2021.4.15)では産地が「千葉県」。仕入れ先の多様化を図っているのだろうか
水揚げされた「さんま」は自然海塩を使ってその日の魚の大きさ、脂ののり、肉質を考慮した上で塩の量が決められています。熟練の職人が手作業で「さんま」の変化を確認しながら塩もみします。塩もみされた「さんま」は木桶の中に入れられて蔵の中じっくりと低温熟成されるのです。
ほぐし身をご飯にのせた
熊野山麓から引き入れられた貴重な天然水で塩を洗い流し干されるのですが、この干す作業も干したら干しっぱなし、ではなく職人さんが、その日、その時々のお天気や風向きを見ながら「さんま」の向きを変えたりしながら丁寧に仕上げます。
さらに、これをお茶漬にしても美味しい!
この嫌な魚臭さ、生臭さの無い「さんまのかんぴんたん」は、焼いて、そのまま召し上がっても美味しいのですが ほぐした身をご飯の上に乗せて「お茶漬け」にする食べ方もおすすめです。私はほうじ茶でお茶漬けにする食べ方がお気に入りです。もちろん肝も一緒に召し上がれ。肝は苦いだけでしょ、なんて言わせません。
うーむ、なるほど、これは奥深い。最近はスーパーの店頭に並ぶ生サンマは、痩せこけた小型のサンマが多い。逆転の発想で、これらを美味しい「かんぴんたん」にして販売するというのは、いかがだろう。酒の肴としてはもちろん、おかずにしたり、ほぐし身をご飯にのせてお茶漬けにするのも良い。海のない奈良県なのに「ソウルフード」、これは子々孫々にまで受け継いでいかなければ!
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