tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

コロナも落ちつき、これからが観光シーズン、ぜひ奈良に足をお運びください!

般若寺の水仙

2006年01月21日 | 日々是雑感
般若寺(はんにゃじ 奈良市般若寺町)で水仙が咲き始めた。このお寺は「花の寺」として知られ、水仙のほか、4月の山吹、6月のアジサイ、6月と9~10月のコスモスと、四季折々の花が楽しめる。

たまたま昨日(1/20)、寺の跡取り息子がプロボクシングの世界で修行しているという記事が出ていた(朝日新聞 奈良版)。リングネームは、薬師寺ならぬ「般若寺顕任(けんにん)」(本名は工藤顕任さん)。

住職と顔を合わせたので「新聞見ましたよ」と声をかけると、「いやぁ、大したことないんですよ」と謙遜されていた。

今年の水仙は、この寒さで開花が遅れたという。椿も、まだ蕾が固いままだ。ひっそりとした境内で、クリーム色の水仙と南天の赤い実だけが、石の仏さんたちを慰めるように風になびいていた。
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カリスマ添乗員・平田進也さんから目が離せない

2006年01月17日 | 観光にまつわるエトセトラ
写真の方は、(株)日本旅行 西日本営業本部(大阪市北区)販売部・課長の平田進也さん。人呼んでカリスマ添乗員。数多くのユニークなツアーを企画し、昨年の1年間だけで7億円を売り上げた。

昨年9月に彼の講演を聞いて興味を持ち、12月には彼が企画したカニツアー(このブログの「日和山海岸」05.12.4)にも参加し、すっかり彼のファンになった。彼のカリスマぶり、タレントぶりは、インターネット新聞『JanJan』でも紹介したことがある。http://www.janjan.jp/business/0512/0512246806/1.php
※「カリスマ添乗員とカニを食す旅」(05.12.28)

そしてこのたびは、関係者の方の格別のお骨折りで、彼を囲む食事会をセットしていただいた。これは新年から思わぬお年玉、感謝感激だ。

それが昨夜(1/16)のことだった。平田さんは奈良県吉野郡出身、現在は大和高田市に住み、兵庫県ツーリズム振興戦略会議委員も務めておられる。私は以前から、何とか奈良の観光を復興・振興したいと考えており、平田さんのアイデアがほしかったのだ。

すでに元日の新聞でも「わらじを履き、竹の皮に包んだ三角おにぎりを腰からぶら下げて」明日香村を1日中歩く、大和高田市内に「シニアの楽園を作る」など、ユニークな提案をされていた(読売新聞 奈良版)。

この夜の話は稿を改めることにするが、平田さんがめざしているのは、「旅」という非日常の空間の中で、お客さまにいかに良い「夢」を見ていただくか、ということのようだ。それを実現するのが、彼の「企画力」であり「もてなしの心」なのだ。

今年は、平田氏から目が離せそうもない。
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すさまじきもの

2006年01月15日 | 日々是雑感
すさまじきもの(興ざめなもの)といえば、『枕草子』第22段である。
「昼吠ゆる犬、春の網代(あじろ)、3、4月の紅梅の衣(きぬ)」で始まる。犬は夜吠えるものだし、網代は冬に氷魚(ひお)を取るもの、紅梅の重ねは11~2月に着るものだ。

この段は後に、牛を亡くした牛飼い、炭の入っていない火鉢、と続く。「みやげ物がついていない地方からの手紙」(ひとの国よりおこせたる文の、物なき)というくだりもあり、清少納言の「おねだり女」ぶりがうかがえて興味深い。

ところで、私が思わず「興ざめだなぁ」とつぶやいてしまうのは、同僚と飲みに行って「だし巻き卵」を注文された時だ。近所のスーパーで、卵が1パック(10個入)120円だったことなどを思い出し「卵を3、4個使って36~48円。ひと皿が500円だから、粗利(売価-原価)は452~464円。粗利率は9割!」などと、たちどころに計算してしまう。
『居酒屋はなぜ潰れないのか?』なら私にも書けそうだ。

小売店で最も粗利の多い業種はメガネ屋だそうだが、それでも粗利率は7~8割どまりだ。これは「技術料」ともいえる。しかし、だし巻き卵を調理する技術料とは、如何。

実は、私はだし巻き卵を焼くのが得意である。焦げ目をつけず、きれいに巻き上げたときの喜びは何ものにも代え難い。少し練習すれば、誰でも簡単に習得できる「技術」である。

辞書によれば「すさまじ」とは「自分の期待や感情が、時期や周囲と調和しないことからくる空白感、そして不快感をいう語」だ。今のように「程度が甚だしい」場合に使うのは「中世以降の用法」だそうだ(『最新詳解古語辞典』明治書院)。

だし巻き卵は「家でカミさんが作ってくれないから、仕方なく外で食べるのだ」と言い訳する朋輩もいて、それでまた、程度の甚だしい「空白感」に駆られてしまうのだが。
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北極振動

2006年01月12日 | 日々是雑感
昨年12月から、記録的な寒波が続いている。今日(1/12)の奈良市は、昼間少し和らいだとはいえ、寒い1日だった。

気象庁によると、これには北極振動の変化が影響しているそうだ。「北極振動」とは耳なれない言葉だが、極渦(北極付近の低気圧)が寒気を溜めたり放出したりする現象のことだ。通常は、吸収と放出が2週間程度で入れ替わるが、それが今冬は1か月以上、寒気を日本海側に放出し続けているという。

かつては「アメリカがくしゃみをすると日本が風邪をひく」と揶揄されたが、今は「北極が振動すると日本列島が震え上がる」という構図になっているのだ。

何だか、スケールの大きい話だ。北川正恭氏の「北京のチョウ」(北京で1羽の蝶々が舞うとニューヨークでハリケーンが起きるという現象)、竹中平蔵氏の「グローバルスタンダード」という言葉を思い出す。

天気予報では、今週末は全国的に平年より5度ほど高くなり「春の暖かさ」だという。そうなると雪崩の恐れも出てくるので、雪国の方にとっては再びお気の毒な話である。

※写真は、柳生家の菩提寺・芳徳禅寺のマンリョウ。
(奈良市柳生下町 05年元旦に撮影)。
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わくらば

2006年01月09日 | 日々是雑感
三浦哲郎著『短篇集モザイクⅢ わくらば』(新潮文庫)を読み終えた。

経緯はこのブログ(「モザイク」05.11.15)に書いた通りだが、休日のたびに奈良市内の本屋や古本屋を回ってもこの本が見つからず、結局ネットで取り寄せた。

わずか10数ページの短篇に、深い人生を感じさせる腕は、さすがである。ヒヤリとしたり、ふむふむとうなずきながら、大切に読み終えた。

それにしてもこの文庫、平成15年9月発行の初版本だった。こういう私小説的な純文学短篇集というのは売れないのだな、と痛感した。店頭に並ばないはずだ。

しかし収穫もあった。古本屋巡りをするうち、同氏の『愁月記』(新潮文庫)と『おらんだ帽子』(講談社文芸文庫)を見つけたのだ。これでまた、至福の時を過ごせる。

問題はこの2冊を読み終えた後だが、今のうちに大阪市内の古本屋を回って、類書を探しておくことにする。ついでに、ラーメン店めぐりも。

※画像は、写真(京都・宝ヶ池 05.11.19撮影)をモザイク風にレタッチ。
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