「SNSけいはんな」という地域限定のSNS(mixiのような会員制のWebサービス)がある。「けいはんな地域SNS研究会」(代表:大阪市立大学大学院教授 藤田忍氏)が母体となって、07年にスタートした無料の会員制サービスである。私も一昨年からこのSNSのメンバーに入れてもらい、当ブログを「日記」に設定している。
※地域SNS「けいはんな」のご案内(PDF形式)
http://sns.keihanna-city.com/files/2008_03_09_01_annai.pdf
このSNSの2月オフ会が昨日(2/20)開かれた。今回は清酒春鹿醸造元、ならまちの株式会社今西清兵衛商店さん(奈良市福智院町24-1)をお訪ねした。案内して下さったのは、同社の亀村慎さんである。すでに幹事のFUTAN(ふうたん)さんが「日記」にこの日の様子をアップされているので、それを参照しつつ、以下に紹介させていただく。
※株式会社今西清兵衛商店のホームページ
http://www.harushika.com/
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総勢12名で同社をお訪ねしたのは、午前10時。見学の前に、亀村さんのお話とビデオで、日本酒の歴史や酒造りの過程、お酒にまつわるエピソードなどを教えていただいた。面白かったのは「成人が飲むお酒100杯のうち、ドイツではビールが80杯、フランスではワインを60杯、日本では日本酒は7~8杯、ビールを30数杯、焼酎が12杯と、いろんな種類のお酒を飲んでいる」。
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同社では、京都・松尾大社の酒の神様をお祀りしている
「ならまち周辺には20数軒の造り酒屋があり、そのうち10数軒が江戸にお酒を送っていた。江戸時代、菱垣廻船で江戸までは10日かかったが樽廻船ができて、これを5日に縮めた。そのため(港のある)灘の酒が江戸でトップシェアを占めた(奈良から江戸へは、馬で10数日かかった)」。様々な荷物を積む菱垣廻船と違い、樽廻船は酒樽専用だったので、積み降ろしの合理化によって、酸敗しやすいお酒をいち早く大消費地に届けることができたのだ。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A8%BD%E5%BB%BB%E8%88%B9
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精米機。この中を酒米が何十時間も回り、精米されていく
「かつては岩手県から、杜氏(とうじ)や蔵人(くらびと)を賄い付きで招いていたが、最近は杜氏(=長)だけを招き、同社の社員が蔵人となってお酒を造っている」「酒造りの大部分は機械化されているが、肝心要の過程は杜氏と蔵人に委ねられている」。
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精米されていく米粒を現物で拝見
山田錦などの酒米は、食べる米と違って粒が大きい。しかし、あまり旨味はないそうだ(純粋な澱粉に近い)。精米で米の外側を削る(削って出るヌカは、捨てることなく他の用途に再利用されている。一部は鹿せんべいの材料として、奈良の鹿愛護会に寄贈されている)。お酒の種類によって精米の度合いが違い、大吟醸だと50%を下回る。
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連続蒸米機。コンベアで運ばれる米を下から蒸し上げる。お酒によっては甑(こしき)を使用する
メンバーのichiroさんが春鹿さんに進呈したコピー。《春鹿は「春しか」飲めない酒ではありません。夏には、友と「なつ」かしく飲めます。秋には、夜長を「あき」ずに飲めます。冬には、炬燵に入り皆で「ふゆう」(富裕)な気持ちで飲めますよ》。
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足元にはタンクがずらりと並ぶ。昔はすべて木樽だったが、今は金属やプラスチックだ
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木樽の中で発酵が進む。このお酒は濃厚な味の「樽仕込み」として販売される
見学のあとは、お待ちかねの試飲。試飲用のぐい飲みは、底に白と紺の丸い縞模様が入っている。白い部分でお酒が黄色くなってないか、紺の部分で白濁していないかを見るのだそうだ。いただいたお酒は、以下の5種類だ。春鹿は辛口というイメージだが、辛口にもいろんなバリエーションがあることがよく分かった。このほか、蔵人が作られた甘酒やつまみの奈良漬もいただいた。
1.純米 超辛口
2.純米吟醸 生酒 しぼりばな
3.旨口四段仕込 ・純米酒
4.平城京遷都1300年記念・せんとくんのお酒
5.純米大吟醸
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私のイチ押し「2.純米吟醸 生酒 しぼりばな」1365円(720ml)
http://www.harushika.com/cargo/cargo.cgi?Category=season#
見学と試飲、それにぐい飲みもいただいて、わずか500円!だった。お土産にお酒を買わせていただいたが、申し訳ない気持ちで一杯である。これからも春鹿を愛飲することにしたい。ご案内いただいた亀村さん、有り難うございました。
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会社の前で記念撮影
試飲の後は、もちいどのセンター街の「山口水産」で昼食。1000円の予算(飲み物は別)で、刺身や魚フライなどをたっぷりいただいた。「朝からお酒をいただいて、正月みたいだな」と、話も弾む。
※海鮮居酒屋「山口水産」(当ブログ内)
http://blog.goo.ne.jp/tetsuda_n/e/d28beefb19d347c72d9f0ba608b66de6
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それにしても楽しいオフ会だった。今回は12人の参加だったが、SNSけいはんなの会員は、全部で280人いらっしゃるそうだ。「けいはんな市民雑学大学」も、このSNSから誕生した企画である。私はあまり頻繁には顔出しできていないが、日程が合えば、これからも参加させていただきたいと思う。
※私が講師となった雑学大学(当ブログ内)。春鹿さんから差し入れをいただいた
http://blog.goo.ne.jp/tetsuda_n/e/6c95f6153140353e7b394a648d963565
お世話いただいたFUTANさん、有り難うございました。これからも、どうぞよろしく。
※地域SNS「けいはんな」のご案内(PDF形式)
http://sns.keihanna-city.com/files/2008_03_09_01_annai.pdf
このSNSの2月オフ会が昨日(2/20)開かれた。今回は清酒春鹿醸造元、ならまちの株式会社今西清兵衛商店さん(奈良市福智院町24-1)をお訪ねした。案内して下さったのは、同社の亀村慎さんである。すでに幹事のFUTAN(ふうたん)さんが「日記」にこの日の様子をアップされているので、それを参照しつつ、以下に紹介させていただく。
※株式会社今西清兵衛商店のホームページ
http://www.harushika.com/
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総勢12名で同社をお訪ねしたのは、午前10時。見学の前に、亀村さんのお話とビデオで、日本酒の歴史や酒造りの過程、お酒にまつわるエピソードなどを教えていただいた。面白かったのは「成人が飲むお酒100杯のうち、ドイツではビールが80杯、フランスではワインを60杯、日本では日本酒は7~8杯、ビールを30数杯、焼酎が12杯と、いろんな種類のお酒を飲んでいる」。
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同社では、京都・松尾大社の酒の神様をお祀りしている
「ならまち周辺には20数軒の造り酒屋があり、そのうち10数軒が江戸にお酒を送っていた。江戸時代、菱垣廻船で江戸までは10日かかったが樽廻船ができて、これを5日に縮めた。そのため(港のある)灘の酒が江戸でトップシェアを占めた(奈良から江戸へは、馬で10数日かかった)」。様々な荷物を積む菱垣廻船と違い、樽廻船は酒樽専用だったので、積み降ろしの合理化によって、酸敗しやすいお酒をいち早く大消費地に届けることができたのだ。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A8%BD%E5%BB%BB%E8%88%B9
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精米機。この中を酒米が何十時間も回り、精米されていく
「かつては岩手県から、杜氏(とうじ)や蔵人(くらびと)を賄い付きで招いていたが、最近は杜氏(=長)だけを招き、同社の社員が蔵人となってお酒を造っている」「酒造りの大部分は機械化されているが、肝心要の過程は杜氏と蔵人に委ねられている」。
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精米されていく米粒を現物で拝見
山田錦などの酒米は、食べる米と違って粒が大きい。しかし、あまり旨味はないそうだ(純粋な澱粉に近い)。精米で米の外側を削る(削って出るヌカは、捨てることなく他の用途に再利用されている。一部は鹿せんべいの材料として、奈良の鹿愛護会に寄贈されている)。お酒の種類によって精米の度合いが違い、大吟醸だと50%を下回る。
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連続蒸米機。コンベアで運ばれる米を下から蒸し上げる。お酒によっては甑(こしき)を使用する
メンバーのichiroさんが春鹿さんに進呈したコピー。《春鹿は「春しか」飲めない酒ではありません。夏には、友と「なつ」かしく飲めます。秋には、夜長を「あき」ずに飲めます。冬には、炬燵に入り皆で「ふゆう」(富裕)な気持ちで飲めますよ》。
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足元にはタンクがずらりと並ぶ。昔はすべて木樽だったが、今は金属やプラスチックだ
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木樽の中で発酵が進む。このお酒は濃厚な味の「樽仕込み」として販売される
見学のあとは、お待ちかねの試飲。試飲用のぐい飲みは、底に白と紺の丸い縞模様が入っている。白い部分でお酒が黄色くなってないか、紺の部分で白濁していないかを見るのだそうだ。いただいたお酒は、以下の5種類だ。春鹿は辛口というイメージだが、辛口にもいろんなバリエーションがあることがよく分かった。このほか、蔵人が作られた甘酒やつまみの奈良漬もいただいた。
1.純米 超辛口
2.純米吟醸 生酒 しぼりばな
3.旨口四段仕込 ・純米酒
4.平城京遷都1300年記念・せんとくんのお酒
5.純米大吟醸
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私のイチ押し「2.純米吟醸 生酒 しぼりばな」1365円(720ml)
http://www.harushika.com/cargo/cargo.cgi?Category=season#
見学と試飲、それにぐい飲みもいただいて、わずか500円!だった。お土産にお酒を買わせていただいたが、申し訳ない気持ちで一杯である。これからも春鹿を愛飲することにしたい。ご案内いただいた亀村さん、有り難うございました。
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会社の前で記念撮影
試飲の後は、もちいどのセンター街の「山口水産」で昼食。1000円の予算(飲み物は別)で、刺身や魚フライなどをたっぷりいただいた。「朝からお酒をいただいて、正月みたいだな」と、話も弾む。
※海鮮居酒屋「山口水産」(当ブログ内)
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それにしても楽しいオフ会だった。今回は12人の参加だったが、SNSけいはんなの会員は、全部で280人いらっしゃるそうだ。「けいはんな市民雑学大学」も、このSNSから誕生した企画である。私はあまり頻繁には顔出しできていないが、日程が合えば、これからも参加させていただきたいと思う。
※私が講師となった雑学大学(当ブログ内)。春鹿さんから差し入れをいただいた
http://blog.goo.ne.jp/tetsuda_n/e/6c95f6153140353e7b394a648d963565
お世話いただいたFUTANさん、有り難うございました。これからも、どうぞよろしく。