我が家のモミジの下に大量の粒が散らばっている。このモミジはこの家に引越してきて直ぐに田舎の実家から持ってきたもの。実家の庭で亡き母が、5センチほどの背丈しかないのに赤く紅葉した葉を持つこどもを見つけて指さしたシーンが想い起こされる。
落ちている粒はこげ茶色で、直径4ミリ長さは5ミリ強の米俵の形をしている。モミジの実ではないから何かの糞なのだ。画像のイモムシを発見した。一匹しかみつけられなかったが糞の量からすれば何匹もいるに違いない。それにしても、このポーズでじっとしているのは奇妙だ。私のお気に入りサイトで調べても判らなかったので、蛾の愛好家がやっている掲示板にお尋ねの書き込みをして教えてもらった。シャチホコ蛾科ギンモンスズメモドキと判明。
科の名が幼虫のポーズに由来するのが面白い。何回か観察して解ったことだが、葉を食っている時は多少つついても揺らしても一心不乱で嫌がりも驚いたりもしない。このシャチホコポーズは消化中の休憩状態なのではないかと思われる。
俵形の糞を観察すると、これがじつに見事な同一性を保っている。カチカチに堅いのだが、水にふやけると直径長さとも倍以上になって、色は緑がかった茶色になる。肉眼でもはっきりと解る均一形状。断面は6つの筋が入り表面は熟れていないトウモロコシそっくり。まったくもってすばらしい消化器官としか言いようのない精密な仕組みが偲ばれる。
メダカの水槽から吸い上げた水に糞を入れてみたのだが、そこにプラナリアが一匹入っていた。数時間後に見たら糞はふくらみ、水は番茶色が滲み出していてプラナリアは死んでいた。強力な何かが含まれていそうだ。小皿に何滴か水を入れて糞を1粒入れておくと水が全部吸収された。強力な吸水性だ。内容分析を誰かに頼みたい。
肥料なんかにはならないだろうか?あるレタス農家が抜群の糖度を持つレタスを栽培して評判になっているという番組を観たことがある。その人はタイから輸入されるコウモリの糞を肥料にしているとのことだった。ギンモンスズメモドキの糞は何かの特効性薬効性を持っていないだろうか? 誰か研究して欲しい。木の下に敷物を置けば大量に糞は集められるので、当方いくらでも提供はできますが・・・。