鳥瞰ニュース

空にいるような軽い気分で・・・

鳥瞰ニュースとは名ばかりで・・・(その5) ホオジロカンムリヅル

2011年01月10日 11時15分06秒 | 随筆或いはエッセイ
元日に載せたキンケイチョウと同じ花鳥園の同じ棟にいたもの。尻尾の臙脂がシックで、そこにかぶさるシースルーの肌色が爽やかでセクシーだ。黒羽根の黒は青みがかり、首から胸に掛かる毛が流行りのヘアスタイルみたいで地味なのに派手やかさがある。冠はススキの穂のようだが完璧な放射状。ススキもこれにはうなだれざるを得ないだろうなどと想ったり・・。頭の黒と頬の白がシンメトリーに見えるが、少し崩して赤を入れてるところなんか流石だ。そしてネクタイの赤、これは肉垂れだ。プラプラとお洒落に決めていて、足元を見るとさりげなく足輪をはめている。おっと、これは自然ではなくて囚われの身の証か。

種類を確認するためにネットで調べてみたら、二年前にどこかの施設から逃げ出したホオジロカンムリヅルの画像と記事がかなりヒットした。アフリカ南部に棲息する鳥なのに、食餌などもして各所で見られた時期があったようだ。鳥瞰という語は、何と言っても猛禽類や鶴の仲間のイメージだ。豊岡で、放鳥されたコウノトリが空高く弧を描いて滑空する姿を見上げたことがある。豊岡方面に行く折は必ずコウノトリを探す。哺乳類は恐竜時代の怯えがあって、恐竜の子孫である鳥に対して云々というような話もあるが、怯えよりは憧れの方がまさって今日の航空機時代を迎えているわけだ。

この年末年始のいつだったか、求愛ダンスをする鳥の貴重映像というのをテレビで観た。何年も前から同様の、何種類もの変った鳥のダンス映像をテレビで観てきた。でも映像はしょせん一方通行のあてがい扶持だ。実際に見るのとは違うのだ。このホオジロカンムリヅルも捕らえられたか、動物園で産まれたかは知らず、人馴れさせられているとは言え、野生の迫力は実際に対峙すると並でないものがある。特に目が用心深く緊張しているのを観るにつけこちらも襟を正そうという気分になる。ところが、いくら鳥でもそうそう緊張を持続できるわけではなく、花鳥園なんかではうずくまって目を閉じて眠ったり半眼にして眠そうにしていたりするのを観るのもいとをかし・・だ。今回は元に戻すための鳥瞰たる鳥にまで戻ってみた。

コメント (7)
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