大型のソファが、ウチの前の指定場所に捨ててある。本皮張りではなさそうだけれど、黒いレザーで傷も汚れもない。ご近所さんが出した筈だが、人目をはばかったのか早朝6時に私が新聞を取りに玄関を出たら、もうそこにあった。近所付き合いの薄い新興住宅地だから、どこの家のものか見覚えなど全くない。
『ウチのと取り替えたい』というのがはじめに思ったこと。自慢じゃないけれどウチのは布張りで、座って膝の裏に当る部分というのか縁がぼろぼろになっている。それを隠すためにシーツをかぶしているけれど、座って寝そべってごそごそしていると、くしゃくしゃになってぼろが見えてくるという仕掛けになっている。
知り合いからもらったのが18年程前で、それも不要だからともらったから、使用年月はおそらく30年以上だ。ずっと以前に仕事の関係で、椅子の布張り屋さんに行ったことがある。客商売の店で使う別注の椅子を扱う専門職。そんな店をタウンページかインターネットで調べて、張替えを頼んでもいいのだが、それもおっくうで、新品を買った方が安いだろうしなぁと考えると何もせずに、シーツをくしゃくしゃにしてはぼろを出している。見ないふりの見なかったことにするのが我が家のエチケットなんである。
『ウチのと取り替えたい』というのがはじめに思ったこと。自慢じゃないけれどウチのは布張りで、座って膝の裏に当る部分というのか縁がぼろぼろになっている。それを隠すためにシーツをかぶしているけれど、座って寝そべってごそごそしていると、くしゃくしゃになってぼろが見えてくるという仕掛けになっている。
知り合いからもらったのが18年程前で、それも不要だからともらったから、使用年月はおそらく30年以上だ。ずっと以前に仕事の関係で、椅子の布張り屋さんに行ったことがある。客商売の店で使う別注の椅子を扱う専門職。そんな店をタウンページかインターネットで調べて、張替えを頼んでもいいのだが、それもおっくうで、新品を買った方が安いだろうしなぁと考えると何もせずに、シーツをくしゃくしゃにしてはぼろを出している。見ないふりの見なかったことにするのが我が家のエチケットなんである。