数日前、猪苗代湖にハクチョウが飛来したとのニュースに接した。
今日午後、ハクチョウを歓迎に猪苗代湖へ行った。猪苗代湖の三城潟の浅瀬に、長旅を終え羽を休める3羽のコハクチョウに出会った。
お前達、良く来たな!1年ぶりに出会う初冬の再会の感動に涙がこぼれる。
愛おしく、切なくてならないこの気持ちが、嬉しい。
しばし、ゆっくり毛繕いをするハクチョウ、湖水に身をゆだね疲れを癒すハクチョウを見つめた。
湖水まで数十メートルの刈り取りの終わった田に、数十羽のハクチョウたちが羽を休めていた。やがて、沈み始める夕日に向かって一斉に飛び立ち、次々に湖水へ舞い降りた。
あの「遠き落日」の英世が、小さいころ遊んだ猪苗代の湖畔に、今、切ない冬の使者の叫びを聞いている。良く来たな!、こころから歓迎するぞ!と、こころの中で叫んだ。
周囲の山並みを背に、それぞれ5~6頭ずつのグループで大空を羽ばたく白い鳥。その連れ添い、たおやかに飛んでいるハクチョウの叫びは、また訪れた美しい故郷への到着を喜んで鳴いているように思えた。
しばらく、この美しい猪苗代湖で、ゆっくりしあわせなときを過ごして欲しいと願った。
《長旅の疲れを癒し羽を休めるコハクチョウ》