《枝にとまり周囲をうかがう♂。 長時間は止まっていない。》
7月に市の環境生活課より、「身近な生き物調査隊」への協力依頼を受けた。
この市の生息調査は、応募した市民が、ほ乳類、鳥、は虫類、両生類、昆虫etcについて、発見種、場所、日時を記録して報告するもので、個人で8月,9月に数地点で調査をした。
【参考:拙ブログ9/26 「身近な生き物調査隊」 】
私は昆虫、特に少し詳しいチョウを中心に調べてみたが、いろいろ新しい発見があった。
成果の1つは、環境庁や福島県が共に絶滅危惧種第Ⅰ類(CR+EN)に指定しているマダラナニワトンボを確認したことであった。
(*) ○「絶滅危惧IA類(CR)・・・ごく近い将来における絶滅の危険性が極めて高い種
○「絶滅危惧IB類(EN)・・・IA類ほどではないが、近い将来における絶滅の危険性が高い種
マダラナニワトンボは日本の特産種で今絶滅の危機にあるトンボだ。体長は約4cm位、赤トンボの仲間だが色は黒く、腹部に独特の黄色い紋がある。7月中旬ころ羽化、8月頃は近くの松林の中にいて、9月下旬に池の畔に現れ産卵する。秋9月から10月にかけて、気温が上昇傾向にある昼頃から産卵に訪れるようだ。調査中、マダラナニワトンボは空中から、連結しながら、湿土上にさかんに打空産卵を繰り返していた。
観察をしながら、この小さなトンボがいつまでも生息できる自然環境の保全を願らざるを得なかった。
この池の水の流れはどうなのか。1年を通しての池の管理は。殺虫剤や枯れ葉剤などの流入の心配はないのか。 産卵された卵の保護は大丈夫なのか。外来魚のブラックバスなどが入ってしまえば、池の生態系はすぐに壊されてしまう。心配はきりがないが、これまで生息し続けてきた、常緑樹、広葉樹に囲まれたこの池の立地環境が変化しないことが必要だ。現状以上の保全を真剣に考えなければならないと思った。
また、絶滅危惧種についてはその復活を考えていいのではないかと思った。例えば、会津盆地は、今は完全に絶滅してしまったチョウ、オオルリシジミ(絶滅危惧I類(CR+EN))の代表的生息地であった。各地でオオムラサキやほたるの保護が行われているが、以前に生息していた地域で、開発による環境の変化により絶滅してしまった種の再生は必要だと思う。
絶滅が心配されているマダラナニワトンボの生活史に悪い影響を及ぼさない環境の保全をと願ってやまない。
今回の調査で確認したトンボは以下であった。
【 キイトトンボ、 アオイトトンボ、 チョウトンボ、 ショウジョウトンボ、 ナツアカネ、
アキアカネ、 オニヤンマ 、 ノシメトンボ、 ギンヤンマ、 チョウトンボ、
ミヤマアカネ、 オオルリボシヤンマ、 マダラナニワトンボ 等 】
これらのデータが今後のよりよい環境保全に供されることを願っている。
《 連結して打空産卵 》
《 マダラナニワトンボの生息する池》
7月に市の環境生活課より、「身近な生き物調査隊」への協力依頼を受けた。
この市の生息調査は、応募した市民が、ほ乳類、鳥、は虫類、両生類、昆虫etcについて、発見種、場所、日時を記録して報告するもので、個人で8月,9月に数地点で調査をした。
【参考:拙ブログ9/26 「身近な生き物調査隊」 】
私は昆虫、特に少し詳しいチョウを中心に調べてみたが、いろいろ新しい発見があった。
成果の1つは、環境庁や福島県が共に絶滅危惧種第Ⅰ類(CR+EN)に指定しているマダラナニワトンボを確認したことであった。
(*) ○「絶滅危惧IA類(CR)・・・ごく近い将来における絶滅の危険性が極めて高い種
○「絶滅危惧IB類(EN)・・・IA類ほどではないが、近い将来における絶滅の危険性が高い種
マダラナニワトンボは日本の特産種で今絶滅の危機にあるトンボだ。体長は約4cm位、赤トンボの仲間だが色は黒く、腹部に独特の黄色い紋がある。7月中旬ころ羽化、8月頃は近くの松林の中にいて、9月下旬に池の畔に現れ産卵する。秋9月から10月にかけて、気温が上昇傾向にある昼頃から産卵に訪れるようだ。調査中、マダラナニワトンボは空中から、連結しながら、湿土上にさかんに打空産卵を繰り返していた。
観察をしながら、この小さなトンボがいつまでも生息できる自然環境の保全を願らざるを得なかった。
この池の水の流れはどうなのか。1年を通しての池の管理は。殺虫剤や枯れ葉剤などの流入の心配はないのか。 産卵された卵の保護は大丈夫なのか。外来魚のブラックバスなどが入ってしまえば、池の生態系はすぐに壊されてしまう。心配はきりがないが、これまで生息し続けてきた、常緑樹、広葉樹に囲まれたこの池の立地環境が変化しないことが必要だ。現状以上の保全を真剣に考えなければならないと思った。
また、絶滅危惧種についてはその復活を考えていいのではないかと思った。例えば、会津盆地は、今は完全に絶滅してしまったチョウ、オオルリシジミ(絶滅危惧I類(CR+EN))の代表的生息地であった。各地でオオムラサキやほたるの保護が行われているが、以前に生息していた地域で、開発による環境の変化により絶滅してしまった種の再生は必要だと思う。
絶滅が心配されているマダラナニワトンボの生活史に悪い影響を及ぼさない環境の保全をと願ってやまない。
今回の調査で確認したトンボは以下であった。
【 キイトトンボ、 アオイトトンボ、 チョウトンボ、 ショウジョウトンボ、 ナツアカネ、
アキアカネ、 オニヤンマ 、 ノシメトンボ、 ギンヤンマ、 チョウトンボ、
ミヤマアカネ、 オオルリボシヤンマ、 マダラナニワトンボ 等 】
これらのデータが今後のよりよい環境保全に供されることを願っている。
《 連結して打空産卵 》
《 マダラナニワトンボの生息する池》