エッセイ  - 麗しの磐梯 -

「心豊かな日々」をテーマに、エッセイやスケッチを楽しみ、こころ穏やかに生活したい。

本当の春を感じた1日

2007-04-10 | 日々の生活
             【咲き始めた高田梅】

朝の内に孫の家の鯉のぼりを揚げた。ウメの枝を背景に春の陽に輝いた鯉に孫たちの成長を祈った。

 

春は名のみの冷たい風も止んで、春の陽が暖かかった。10時のお茶を済ませて、里山の田園と言った八田野の公園まで孫をつれて妻と遊びに出た。車で10分ほどの距離だ。
孫たちがブランコ、すべり台で遊んでいる間に周囲の土手を歩く。春の陽が萌え出ずるいのちを温めていた。
やっと本当の春を感じてきた。黒い大地やせせらぎ、残雪に似合う蕗のとうは、もう田の土手に頭花をもたげていた。遠くからは赤紫色のジュウタンのようにきれいなヒメオドリコソウやルリボシソウ(オオイヌノフグリを自分で呼んでいる)も満開だ。冬の寒さに耐えたそれぞれのロゼッタは淡い春の緑がさわやかだった。いよいよ春の訪れ、春霞に浮かぶ磐梯に向かって背伸びをして深呼吸をした。




 公園の桜はまだつぼみが堅い。いつもこの季節、サクラは咲き始めのころや散り急ぐ頃の風情が何とも言えず美しいと思う。徒然草137段の「花は盛りに、月は隈なきをのみ、見るものかは。」とあるが、これは真実だと思っている。特に満開のサクラはあまり好きでない。ウメの花もそうだ。ウメは香りも手伝ってちらほら咲き始めるころの雰囲気はとてもいい。
 庭のウメは、今ちょうどつぼみが膨らみ、弾けそうな花びらが見え始め、枝は何とも言えずきれいだ。春を待ち続けた気持ちもあるのだろう。
また1年ぶりに訪れたこれからの桜花爛漫の候を十分に楽しみたいと思っている。