透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

三尊(加筆)

2009-04-06 | A あれこれ

 長野の善光寺の御開帳が始まった。本尊そのものは秘仏中の秘仏で誰も見たことがないらしい。御開帳で宝庫から本堂に移されて公開されるのはその秘仏とそっくりにつくられた前立本尊とのこと。回向柱とこの前立本尊は白い綱で結ばれていて、回向柱を触ると前立本尊とのご縁を得ることができるのだそうだ。

「この発想が面白い。」昨日はこのひとことで済ませてしまっていた。やはりなぜ面白いと思うのかを書かなければ。

二人は赤い糸で結ばれていた、などということがある。この赤い糸は見えない糸だ。回向柱と前立本尊とは「善の綱」というらしいが実際に白い綱で結ばれている。回向柱に触ることでご本尊と直接結ばれる、ということがビジュアルに表現されている。このことを面白い、と思ったのだ。やはり視覚に訴える情報が一番印象的で強い。

先日取り上げた雑誌「ブルータス」によると、仏像には三尊形式があるということだ。仏像のことは全く何も知らなかったが、この雑誌で基本的なことをある程度知ることができた。善光寺の場合は阿弥陀如来の左右に勢至菩薩と観音菩薩が配置されているということだ。

今日の朝刊に厨子の扉が開かれ、前立本尊が姿を現した瞬間を捉えた写真が載っているが、右側の観音菩薩が手前のろうそく立てに隠されてしまって写っていない。これは写真としてはボツのはずだが、他に無かったので止む無く載せたのだろう。

ところで今週末に出かける富山県は高岡の瑞龍寺の場合は本尊は釈迦如来。で、その両脇に立っているのが普賢菩薩と文殊菩薩。

薬師如来と月光菩薩、日光菩薩の三尊は知っていたが、その他の三尊の組み合わせはきちんと覚えていないので、諳んずることが出来ない・・・。

なぜ3体セットなのか、「ブルータス」はその問いに**お供が決まっているからです。水戸黄門のように。**と答えている。そうか、助さん、格さんか。

これが三尊形式と呼ばれる最小単位。真ん中の如来には80種類もの特徴があるそうだが、漫然と見ていてもほとんど見つけることは出来ないだろう・・・。

週末までに、見学先の金沢21世紀美術館、兼六園そして瑞龍寺、さらに白川郷の合掌造りや高山の町屋について少し調べておかなくては。

最後に復習。

阿弥陀三尊:阿弥陀如来と勢至菩薩、観音菩薩
薬師三尊 :薬師如来と月光菩薩、日光菩薩
釈迦三尊 :釈迦如来と普賢菩薩、文殊菩薩