■ 御嶽山の麓に広がる木曽町の開田(旧開田村)には今でも板倉が点在している。棟木に注目。羽子板のような形をした板、懸魚(げぎょ)が付けられている。水という文字が見える。懸魚は水を吸って腐りやすい小口を保護する役目を果たすものだが、次第に飾りの意味合いが強くなったものと思われる。
こちらも開田の板倉。棟木を重ねている。上の棟木は破風板によって小口が塞がれているが、下の木がらの大きい棟木は小口がトタン(亜鉛めっき鋼板)によって包まれている。ここにもやはり水という文字が書かれている。
柿板(こけら板)葺きの石置き屋根が、現在はほとんどがトタン(亜鉛めっき鋼板)葺きに替わってしまっているのは残念。