■ 瑞龍寺の回廊。外も内も繰り返しの美学。090412
瑞龍寺のパンフレットより
■ 念願の瑞龍寺へ。加賀二代藩主前田利長の菩提寺として三代藩主利常によって建立された寺。
上の配置図で分かるがこの寺は手前から総門、山門、仏殿そして法堂(はっとう)が直線状に配置されている。
総門と山門を回廊で結び、仏殿を囲むように山門と法堂をやはり回廊で結んでいるがそれらは左右対称に構成されている。
総門(重要文化財)を抜けると白砂利を敷き詰めただけの抽象的でモダンな庭園が参道を軸に左右対称に広がっている。① 正面の山門(国宝)の圧倒的な存在感!
①②
山門越しに仏殿を望む
山門を境に一瞬にして白の空間が緑の空間に転換する。見事な空間演出。
③
仏殿
左右対称に構成された空間、参道の両側に石灯籠、正面に仏殿(国宝)。仏殿の後方に法堂(国宝)がある。
徹底的に左右対称に構成された空間の荘厳で力強い雰囲気に圧倒された。
建築史家の藤森照信さんは以前雑誌「モダンリビング」に、人は左右対称な構成を美しいと思うようにあらかじめインプットされているのだ、と書いていた。生まれて初めて目にする母親の顔は左右対称。だから左右対称を好ましい、美しいと感じるようになっていないと困るのだ、と。
北陸へ行く機会があれば是非この空間体験を!