東筑摩郡山形村小坂の道祖神
■ 知らないことは見えない、読みとれない、分からない。この不鮮明な道祖神像から何が分かるのか・・・。この道祖神が祀られている山形村が発行した「双体どうそじん」という冊子にはこの道祖神も紹介されている。
冊子が説いていることは、双体道祖神は普通向かって右が男神だが、この道祖神は左が男神だから仏教系だということ。なぜ向かって左が男神だと分かるのか。冊子には説明がないが、それは右腕の位置、女神はこのようなしぐさをしないということであろう。
それから碑身(このことばは覚えておこう。)の大きさに比して像が小柄で像の上の部分が必要以上に広いのは、文字があったが消えてしまったか、意図的に消したかどちらかだろうということだ。像の上の余白を必要以上に広いとみるか、こういうバランスもあるとみるか。こういうバランスもありだとみれば、上のような疑問はわかないわけで・・・。
この辺の見極めというか、判断が重要なのであろう。医者が患者を診察するときも然り。病状を診て、特に問題ないと判断するか、直ちに治療をする必要があると判断するか。漁師が荒れた海を見て出漁問題なしと判断するか、休漁すべきだと判断するか。
的確な判断をするため必要なこと。それは「形式知」、「経験知」をひたすら獲得して磨くことだろう。
知らないことは見えない、読みとれない、分からない。
心像(知覚心像、記憶心像)、知識、記憶、情報 経験 形式知、経験知、総合知 これらの言葉の意味や関係を正しく理解しないといけないなぁ