■ 今日で弥生3月が終わる。ということで月間ブックレビュー、3月の読了本はこの2冊のみ。
『食と建築土木(しかけ)』 後藤治、二村悟/LIXIL出版
農業や漁業に従事する人たちが丸干大根をつくったりウド栽培をしたりと食べものをつくるために組み立てる手づくりの簡易なしかけをまとめた本。 なかなかおもしろい視点だ。
『生きてるかい?』 南木佳士/文春文庫
自分はまだ生きているのか、と医師に問いかけた老婆のことばが本書のタイトルになっている。文庫になるたびに読む数少ない作家のひとり。この作家は同じような内容を繰り返し書いているが、読み続けていて不思議とそのことが気にならない。以前も書いたと思うが、この作家の作品は服用を続けている薬のようなものだ。
漱石の『道草』 新潮文庫、葉室麟の『川あかり』双葉文庫 を読み続けている。