透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

講演「信州を愛した北杜夫」

2015-07-13 | B 繰り返しの美学


集成材のルーバーがりズミカルな外観(図書館南側) 


2階の学習スペース内観 西日を防ぐルーバー

 信州大学の中央図書館がこの6月にリニューアルオープンした。12日、日曜日の午後、この図書館で行われた斎藤由香さんの講演「信州を愛した北杜夫」を聴いた。写真を映しながらマンボウ家のてんやわんやをユーモアを交えて語った。

北杜夫は「春寂寥」という松高の寮歌が好きで、家で歌うのを由香さんは聞いた記憶があるという。**あはれ悲し逝く春の 一片(ひとひら)毎に落る涙** 

会場のセミナー室の受付で数枚のチラシを渡された。その中に北杜夫が松本高等学校(信大の前身)在学中に書いたエッセイがあった。「アルプスへの思慕」というタイトルで上高地や北アルプスのこと、昆虫のことを綴っている。

**山々が残雪をまとって連なっている限りは、私のアルプスへの思慕は決して消えないだろう。** エッセイをこう結んでいる。

北杜夫は終生、松本を第二の故郷と思っていたと由香さんは講演で語っていた。由香さんはお母さんと一緒に来松され、前日の土曜日は上高地のホテルに宿泊されたとのこと。

講演会終了後にサイン会があって、買い求めた『パパは楽しい躁うつ病』新潮文庫の扉にサインをお願いした。北杜夫の本の大半を持っていることを伝えると**長年 父の本をご愛読 ありがとうございます。益々お元気で**と書いて下さった。あの北杜夫の娘さんに書いてもらったのだと思うと、たまらなくうれしかった。 



忙しい日だったが講演会に出かけてよかった。


 ちょうど2年前、13年の7月の斎藤由香さんの講演 過去ログ